松井 強く希望した背番号1「いつか自分の番号にしたい」

[ 2013年11月29日 05:30 ]

仮契約を終えた松井。背番号も1に決まり1番ポーズ

 楽天からドラフト1位指名された桐光学園の松井裕樹投手(18)が28日、川崎市内のホテルで入団交渉を行い、契約金1億円、出来高5000万円、年俸1500万円の最高条件で入団に合意した。背番号は自らの希望で高校時代と同じ「1」に決定。即戦力の期待がかかる怪物左腕に、球団側も田中将大投手(25)の高卒1年目と同じ強化メニューを伝える考え。その田中を目標とする松井は背番号のように「オンリーワン」の投手を目指す。

 丸刈りだった松井の髪の毛は3センチ程度に伸びていた。その頭に、今季日本一に輝いたクリムゾンレッドの楽天の帽子をかぶった松井。右手人さし指で、自らの背番号を示す「1」をつくった。

 「プロ野球選手になったと実感した。背番号は1に決まりました。自分の野球の原点は桐光学園にあると思っているので、そこで長くつけさせてもらった番号でスタートしたいと思いました」

 90分間に及んだ入団交渉。統一契約書の細かな説明を受ける中で、松井が唯一こだわりを見せたのが背番号だった。球団からは1、12、19の空き番号が提示されたが「1番でお願いします」と希望。安部井寛スカウト部部長が「本当に1番でいいですか?」と確認しても、力強く「1でお願いします」と返した。

 高校野球ではエース番号だが、プロの世界で投手が1をつけるのは珍しい。松井は「1番の印象は王さん」と世界の王の名前を挙げた。その王貞治は早実時代はエースだったが、プロでは投手としては1試合も登板していない。背番号1で大成した投手は、交渉中にも球団側から名前が挙がったという、元近鉄の鈴木啓示(スポニチ本紙評論家)。同じ左腕で高卒1年目から活躍し、歴代4位の通算317勝を挙げた。

 だが、松井は言う。「(1番は)投手が少ないというのもありましたが、いつか自分の番号にしたいという思いはあります」。桐光学園の野呂雅之監督からは「誰かをまねるのではなく、松井裕樹をつくっていけ!」と言われ続け、伝家の宝刀スライダーを武器に、2年夏の甲子園では大会最多となる1試合22奪三振を記録した。その恩師の言葉を胸にプロの世界に飛び込んでいく。

 24日の楽天のVパレードはテレビで見た。「感動しましたし、僕も活躍して、バスの上にいたいと思った」。高校球界屈指のドクターKが、プロの世界でも「1番」になることを誓った。

 ▼王貞治ソフトバンク球団会長 僕の時代は(背番号の)希望を言うなんて、あり得なかった。球団に言われて“はい”と言うしかなかった。それでも期待されているという実感はあった。(背番号)2番が広岡さん、3番が長嶋さんだからね。とはいえ投手の1番といえば鈴木啓示君。鈴木君を目指して、努力を積み重ねていってほしい。

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