大家 横浜と2度目の別れ「虎の穴で鍛えます 場所?秘密です」

[ 2011年12月24日 09:47 ]

トレードマークの短髪が、心なしか伸びていた。10月18日、今季本拠地最終戦の直前。横浜市内の球団事務所に、戦力外通告を受けた大家の姿があった。

 「野球をさせてもらったことには感謝をしています。今年の言い訳をするつもりもはない。ただ、2度も(横浜から)出て行くことになるとは思わなかった」。94年間から5年間在籍し、昨季途中に復帰した古巣への、不思議な縁に思いをはせていた。

 精密機械のような制球力が売りだった。その実力を買われて、実に11年間で大リーグ9球団を渡り歩いた。米通算51勝68敗。国内での白星を大きく上回るその実績は、胸を張っていいだろう。

 一方で肩は消耗していた。今季は7試合に先発し白星なし。シーズン終盤の9月になると右肩の手術を決断した。「今はしっかり治すことを優先します」。シーズン中は何があろうと淡々としていた35歳の表情にも、さすがに悔しさがにじんだ。

 だが、諦めてはいない。「悔しくなくなった時に(野球を)辞める。虎の穴で鍛えますよ。場所?秘密です」。来季、大家がどこのマウンドに立っていたとしても、決して驚かない。

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2011年12月24日のニュース