ソフトバンク 柴原 ファンへの丁寧な対応も一流だった

[ 2011年12月24日 08:41 ]

 37歳。肉体は衰えたが、声援だけは最後までかれなかった。99、00、03年と3度の優勝、2度の日本一にレギュラーで貢献した柴原。腰痛に悩まされた最近は代打や2軍暮らしが続いたが、打席に立つと必ず起こる地鳴りのような歓声は変わることはない。それが背番号1に勇気を与えた。

 「あの大声援を感じたくて、わざとゆっくり打席に入ったよ」。それだけの人気には理由がある。

 友人が経営する都内のレストラン。ブログで紹介し、多くのファンが訪れるようになった。店には一冊の日記帳が置かれる。柴原は来店すると、書き込まれたファンからのメッセージ全てに返事を書いてきた。1382本のヒットを放ったプレーヤーとしてもそうだが、同時にファンへの丁寧な対応もまた一流だった。

 12月11日、ヤフードームで行われた引退セレモニーでは「また、ここに帰ってこられるように一生懸命、野球の勉強をやります」と将来、指導者となる目標を口にした。球団からはスカウト就任も打診されたが「4、5年でコーチになれば中途半端になる。獲った選手に申し訳ない」と固辞。野球解説者として新たな目標へ走りだす。

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2011年12月24日のニュース