序盤4失点も…雄星、ガラリ修正“収穫”4勝

[ 2011年9月9日 06:00 ]

<西・ロ>勝利投手の菊池(左)は、V打の秋山を出迎える

パ・リーグ 西武7-4ロッテ

(9月8日 西武D)
 西武・菊池が挙げた4勝目には、過去5試合にはない収穫が詰まっていた。

 「きょうは野手の方に感謝です。本当に助けてもらいました。序盤で4点はなかなか返せる点ではないので」

 3回までに4失点。だが、2年目左腕が先発すると、不思議と打線が爆発する。過去3勝をマークした試合はすべて6点以上挙げてもらい、この日も打線がすぐに同点に追いつくと、渡辺監督から声をかけられた。「もう一度チャンスをもらったんだからな」。スイッチは、そこで切り替わった。

 4回からの4イニングを3安打無失点。「腕の位置が高いなと思ったので、4回くらいから低くしようと思いました」。菊池のフォームは腰の回転が横回転のため、腕が上がり過ぎると、上下のバランスが崩れてしまう。プロ入り後、最も試行錯誤したのが、上下が連動する腕の位置だった。試合中に腕の位置を修正できた点に「そこは良かったと思います」と納得の表情を浮かべた。

 来春センバツを狙う母校・花巻東の後輩たちにも刺激を届けた。プロ初勝利を挙げた6月30日のオリックス戦(京セラドーム)。その翌日から、学校内に勝利報告放送が流れることになった。8月に入ると、同校のホームページに「岩手のために頑張れ」とのタイトルで自身の特集も掲載され「うれしいです」と励みにしている。

 新人王の可能性も残される中、「獲れるとは思っていないので。それよりもチームの力になれるように。それだけです」。ローテーション投手らしい言葉で締めた。

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