ソフトバンクが覆す!?交流戦とリーグのダブルV確率は33%

[ 2011年6月21日 06:00 ]

 交流戦を18勝4敗2分けという史上最高勝率(・818)で圧勝で制したソフトバンクだが、勢いはリーグ戦でも持続するのか。過去のVチームを調べると、ホークスファンにとっては耳の痛いデータもある。リーグ戦再開後の展開を占ってみる。

 歴代最高勝率で交流戦3度目の優勝を果たしたソフトバンク。しかし、過去2度の優勝年を振り返ると、08年はシーズン6位、09年が同3位と勢いが続かなかった。目下1位でリーグのV争いでも大本命なのは間違いないが、油断はできない。

 交流戦開始の05年から全てパのチームが優勝しているが、リーグ戦再開後の不振はソフトバンクに限ったことではない。交流戦終了時にリーグ首位だった3チームのうち優勝に結びつけたのは05年のロッテのみ。また、同じく2位以下につけた3チームのうち逆転Vは07年の日本ハムだけで、交流戦とのダブル優勝は2チームしかない。その他4チームはいずれも順位を落としてシーズンを終えている。しかも、05年のロッテはプレーオフを勝ち上がってのVで、シーズン勝率は2位の・632(1位はソフトバンクの・664)。つまり、最高勝率を残したのは日本ハムだけだ。

 では、ソフトバンクが1位を維持するには何が必要かを探ると、リーグ戦再開直後の戦い方が重要なのが分かる。Vチームの交流戦直後20試合の成績を見ると、負け越し、順位後退がともに4チームずつといきなり反動が出て失速するケースが目立つ。06年のロッテは6勝14敗で一気に4位まで落ちた。そんな中、唯一貯金を作って順位を上げたのが07年の日本ハムで、着実に首位への足場を固めていたのだ。

 明暗を分けたのは投手力。交流戦と直後20試合の防御率を調べると、日本ハムだけがともに2点台(2・07→2・93)。ソフトバンクは08年に3・02→5・32、09年に2・84→3・80と悪化させた。交流戦ではセの打者を圧倒しているパの投手たちだが、手の内を知られたパの打者相手に調子を落とすケースが多い。

 今季のソフトバンクはどうか。防御率は交流戦Vチームで歴代最良の1・75で、交流戦前までも2・70と安定。浮沈のカギを握る投手陣に大崩れの心配はなさそう。今季こそ、負の歴史に終止符を打つことができるか注目だ。

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2011年6月21日のニュース