トレード合意 横浜・寺原&高宮←→オリ山本、喜田

[ 2010年12月6日 06:00 ]

 横浜の寺原早人投手(27)、高宮和也投手(29)とオリックスの山本省吾投手(32)、喜田剛内野手(31)の2対2の交換トレードが両球団で合意に達したことが5日、分かった。先発左腕の補強が急務だった横浜と、投手陣全体の底上げ、充実を図るオリックスの思惑が一致。6日にも両球団から正式発表される。

 横浜は今季55年ぶりのシーズン95敗を喫するなど、プロ野球史上初の3年連続90敗以上で最下位に沈んだ。その最大要因はともにリーグワーストとなるチーム防御率4・88、743失点と投手力の弱さだった。なかでも先発陣で左腕は事実上、ランドルフだけ。そのランドルフも左肘痛を理由に来季の契約を更新せず、シーズン終盤に3年目の田中、新人の真下の両左腕が頭角を現したが経験不足は否めない。尾花監督はシーズン終了後に「フロントに左の先発投手をお願いしている」と話していた。
 山本は08年から3年間で通算27勝を挙げるなど実績は十分。横浜では、その制球力を高く評価していた。このため、今季こそ右肘痛で不振だったものの、07年に先発で12勝、08年に抑えとして22セーブを挙げた寺原を交換要員の軸に水面下で交渉を進めてきた。
 チーム再建を目指す横浜は今オフ、左腕の先発投手と右打ちの野手を補強の最重要ポイントとし、桑原謙、野中を交換要員にオリックスから一輝をトレードで獲得した。また、日本ハムからFA宣言した森本の獲得にも成功。新外国人として右腕のハミルトン、左腕のマンをテスト入団させるなど、積極的に補強を進めていた。

 ◆寺原 早人(てらはら・はやと)本名・隼人。1983年(昭58)10月9日、宮崎県生まれの27歳。日南学園3年時の01年夏の甲子園で158キロを計測し8強入り。同年ドラフト1巡目で4球団競合の末、ダイエーに入団。06年オフに多村とのトレードで横浜に移籍。1メートル79、87キロ、右投げ右打ち。

 ◆高宮 和也(たかみや・かずや)1981年(昭56)12月4日、大阪府生まれの29歳。大体大浪商から徳山大に進み、大学通算24勝をマーク。ホンダ鈴鹿では05年のアジア選手権、W杯で日本代表入りした。05年大学・社会人ドラフトの希望枠で横浜入り。1メートル73、73キロ、左投げ左打ち。

 ◆山本 省吾(やまもと・しょうご)1978年(昭53)5月28日、石川県生まれの32歳。星稜では甲子園に3度出場し、2年時の94年夏の大会で準優勝。慶大を経て00年ドラフト1位で近鉄に入団。04年に球団合併に伴う分配ドラフトでオリックス入りした。1メートル78、77キロ、左投げ左打ち。

 ◆喜田 剛(きだ・ごう)1979年(昭54)10月25日、福岡県生まれの31歳。沖学園では甲子園出場こそなかったが高校通算32本塁打をマーク。福岡大を経て01年ドラフト7巡目で阪神入団。07年途中にトレードで広島に、今年5月にオリックスに移籍した。1メートル83、85キロ、右投げ左打ち。

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2010年12月6日のニュース