小林宏獲得へ ドジャースがオファー準備

[ 2010年12月6日 06:00 ]

ドジャースが獲得に乗り出すことが分かった小林宏

 大リーグ移籍を目指してロッテからFA宣言した小林宏之投手(32)に対し、ドジャースが獲得に乗り出すことが4日(日本時間5日)、分かった。ロングリリーフも含め幅広い起用ができると判断。既にダイヤモンドバックスも調査を進めており、同じナ・リーグ西地区のライバル同士が火花を散らす。各球団のGMと代理人が一堂に会するウインターミーティングは6日(日本時間7日)に開幕し、FA市場が一気に動きだす。

 これまで多くの日本人選手を獲得してきたドジャースが小林宏に目をつけた。関係者によると、既に調査を終え、早ければ6日からフロリダ州オーランドで始まるウインターミーティング中に、オファーを出す準備も進めているという。
 ド軍は今季4位に終わり、地区3連覇を逃した。コレッティGMは今オフ「いろんな役割がこなせ、ベテランで、タフなリリーフ投手が欲しい」と話してきた。救援陣は駒はそろっているが、中継ぎで幅広い役割をこなしたウィーバーがFAとなり、その穴を埋める存在として、日本一になったロッテで先発、抑えを経験している小林宏に白羽の矢が立った。
 小林宏にとってド軍は縁があるチームだ。08年のプレーオフでド軍の試合を本拠地ドジャースタジアムで観戦。大リーグへの思いをさらに強めた。メジャーでは中継ぎ、抑えなどの役割にはこだわっておらず「どれだけ必要とされているか」に重点を置く。2日に大阪でテレビ収録を行った際には「まだまだ時間はかかると思っている」と長期戦を覚悟していたが、FA市場が活性化する前のド軍の方針決定は、心を動かす要因ともなる。
 ド軍の条件は、小林宏が希望する複数年契約を基本線に、2年総額300万ドル(約2億4900万円)前後が予想される。同地区のダイヤモンドバックスも調査を進めているが、環境面ではド軍がリードする。代理人のアラン・ニーロ氏はウインターミーティング会場に姿を見せる予定。日本ハムからFAとなった建山がレンジャーズと契約するなど、救援投手の市場も動きだしており、交渉がスムーズに進む条件はそろっている。

 ◆小林 宏之(こばやし・ひろゆき)1978年(昭53)6月4日、埼玉県生まれの32歳。春日部共栄から96年ドラフト4位でロッテ入団。98年に1軍デビューを果たし、05年から3年連続2桁勝利。今季から抑えに転向し、29セーブを挙げ日本一に貢献。通算328試合で、74勝69敗29セーブ、防御率3・54。今季年俸は1億7000万円。1メートル83、80キロ、右投げ右打ち。

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2010年12月6日のニュース