ヤンキース王手!バークマン“松井の穴”埋めた

[ 2010年10月9日 06:00 ]

2打点の活躍で勝利に貢献、試合後、ポサダとハイタッチするヤンキースのバークマン(左)

 【ヤンキース5―2ツインズ】ヤンキースが7日(日本時間8日)、ツインズに2連勝して早くもリーグ優勝決定シリーズ進出へ王手をかけた。今季途中に加入した8番・DHのランス・バークマン内野手(34)が、7回の決勝二塁打を含む2打点。昨年ワールドシリーズMVPに輝きながらエンゼルスに移籍した松井秀喜外野手(36)の穴を埋める活躍を見せ、世界一連覇へ加速する。

【試合結果


 間違いなく、移籍後一番の大仕事だ。同点の7回無死一塁、際どい内角球がボールと判定され2ストライク2ボール。バークマンは冷静に次の外角低めチェンジアップを中越えに運んだ。愛嬌(あいきょう)のある風ぼうで「太ったエルビス」の愛称を持つ好漢は、二塁塁上で満足げにガムをかんだ。
 「このためにヤンキースに来た。ポストシーズンは全部ビッグゲーム。勝利に貢献することでチームの一員になれる」
 エ軍に移籍した松井の「後釜の後釜」だった。昨オフにDH要員としてマーリンズから加入したジョンソンが、5月初旬に右手首手術のため離脱。バークマンはトレード期限の7月31日にアストロズから移籍した。とはいえ、昨年まで9年連続で20本塁打と80打点をマークしており実績は3人の中で随一のスイッチヒッターだ。ただ、レギュラーシーズンでは移籍後37試合で打率・255、1本塁打、9打点と不振。汚名返上に待ちに待った大舞台。5回に一時勝ち越しとなる左越えソロ、そして7回に再び決勝の一撃を放った。
 ヤ軍は過去、ワイルドカードで進出した地区シリーズは3戦全敗。しかし、敵地での2戦連続逆転勝ちで完全に勢いづいた。ジラルディ監督は「まだまだ、やることはたくさんある」と2年連続世界一を見据え、バークマンも「ポストシーズンにはオレがいなくても出られたが、10月に勝ち抜くことに貢献したいんだ」。今年は松井に代わって、バークマンが「ミスター・オクトーバー(10月)」になる。

 ◆ランス・バークマン 1976年2月10日、テキサス州生まれの34歳。ライス大から97年ドラフト1巡目でアストロズ入り。99年にメジャーデビューし4年目の02年に128打点で打点王。05年にはナ・リーグ制覇に貢献した。今季は両球団合算で122試合出場、打率・248、14本塁打、58打点。メジャー通算では1629試合で打率・296、327本塁打、1099打点。左投げ両打ち。1メートル83、104キロ。

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2010年10月9日のニュース