堂上兄弟 仁村兄弟以来20年ぶり同時出場

[ 2010年6月23日 06:00 ]

<中・横>5回、見逃しの三振に倒れる堂上直(左)。と7回に空振りの三振に倒れる代打の堂上剛

 【中日5-2横浜】中日の堂上兄弟が確かな一歩を踏み出した。7回だ。7番・二塁で先発出場した弟・直倫が先頭で一ゴロ。2死から朝倉に代わって兄・剛裕が代打で登場した。兄弟野手の同時出場は、90年10月7日巨人戦(東京ドーム)で中日の仁村薫が代打、弟の徹が先発で出場して以来20年ぶりだった。

 メモリアルゲームは悔しさが残った。兄は初球、2球とバットを出して連続ファウルしたものの2ストライク1ボールから変化球で空振り三振。「兄弟出場?それは関係ないです。それより悔しいです、きょうは」。同じイニングで打席に立った弟・直倫も3打数無安打で2三振し「ダメでした。兄弟出場と言っても、ただ出ただけでは」とそろって肩を落とした。それでも首脳陣の期待の大きさが同時出場につながった。
 兄は2軍で打率・321、6本塁打、23打点をマークし、この日1軍昇格。弟も戦線離脱した井端に代わり先発出場が続いている。2人の父・照さん(59)も、かつて中日の投手として通算35勝を挙げており「ドラゴンズ一家」として中日ファンの人気は抜群だ。
 父はあえて厳しい言葉を送った。「2人で1軍の試合に出るのは夢だったんじゃないですか。でもプロの世界なので出るだけ、話題だけではダメ。これからはしっかりと結果を出してほしい」。堂上兄弟が一緒に踏み出した一歩の後には、長い道が続いていく。

続きを表示

2010年6月23日のニュース