涌井、力と技で受賞…5年目で「鉄腕」に変身

[ 2009年11月2日 18:03 ]

パ・リーグから5年連続!沢村賞に西武・涌井

 今季の涌井は両リーグでただ一人、200投球回(211回2/3)と2けた完投(11)を記録した。27試合で投げ抜いた3555球も断トツ。ひ弱さものぞいた入団当初から、5年目で「鉄腕」のイメージに変身した。
 一昨年、変化球でかわす投球を覚えて最多勝に輝いた。だが、昨年就任した渡辺監督にあっさりと言われた。「その若さでそんな投球をしてたら何年ももたないぞ」。負けず嫌いの心は刺激され、転機となった。
 掲げた理想は「力と技の融合」。トレーニングコーチと、球速アップのための特別プログラムを組み、走り込みの量は同僚を驚かせるほどに増えた。昨季終盤に140キロに満たなかった直球は、常時140キロ台半ばが出るまでに変わった。
 この直球を武器に史上初となる毎回での全員奪三振を達成するなど、プロ4年で1度だけだった2けた奪三振を今季は6度も記録。自覚も膨らみ、完投数は必然的に増えた。「一昨年のタイトルはたまたま。ことしは納得している」と涌井。受賞はWBCから投げ通した「ご褒美」でもある。

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2009年11月2日のニュース