ダル討ち２ランも…亀井がチグハグ攻撃の象徴

＜日本シリーズ　日・巨＞６回１死一塁、谷の打席で亀井は二塁を狙うが、ベースから足が離れタッチアウトになる

　【巨人２―４日本ハム】巨人は前夜の快勝から一転、チームにとっても、ファンにとっても消化不良の内容だった。“病み上がり”のダルビッシュに好投を許し、チームとして日本シリーズ１００勝目がお預けとなった原監督は「打線はつながりが良くなかった」と首をひねった。

　チグハグな攻撃が目立った。２回無死二塁では亀井が送りバントに失敗して最後は空振り三振。３回は先頭で右前打で出塁した李承ヨプが、直後に盗塁に失敗した。送りバントの可能性が高い場面でベンチはあえて俊足ではない李承ヨプに二盗のサインを送る“奇襲”を仕掛けたが、結果は裏目。６回は１死後に振り逃げで出塁した亀井が、捕手が低めの変化球をはじく間に二塁への進塁を試みるも、滑り込んだ直後に勢い余ってオーバーランしてタッチアウトとなった。
　初戦は７回に“偽装スクイズ”に成功するなど原采配がさえ渡ったが、この日は盗塁死や走塁死で自ら流れを手放した。さらにダルビッシュの強行先発を読み、試合前のミーティングでも対策を整えたはずだったが、序盤から拙攻が続いた。４回に左翼ポール直撃の２ランを放った亀井も「６回の走塁？僕のミスです」と反省しきり。伊原ヘッドコーチは「ダルビッシュは立ち上がりにバラつきはあったけど、ピッチングを知っているね。やられました」と６回まで２点に抑えられた右腕に脱帽した。
　これで１勝１敗。ただ、原監督は敵地での２試合で投手、野手の大半を出場させることができただけに「（選手も）出そろったし、これでがっぷり四つに組み、いざ東京ドームという感じですね」と前を向いた。