西村新監督「ファンとのかかわり方が一番大変なところ」

[ 2009年10月12日 10:52 ]

 実直で控えめなロッテ・西村徳文新監督が胸を張って言うことがある。「この球団に対する愛情は誰にも負けないものを持っている」―。選手、コーチでロッテ一筋28年。早くからバレンタイン前監督の後任候補に挙がった。満を持しての就任に「プロ入りしたときから監督を目標にやってきた。それが現実としてきたんだな」と万感の思いを込めた。

 ことしまでの6年間、ヘッドコーチを務め、前任者の最も近くにいた。一部ファンの絶大な支持、そしてその過激さも見てきただけに「ファンとのかかわり方が一番、大変なところ」と不安をのぞかせる。一方で「選手が目立つのが一番。自分はいい」と言う。“中間管理職”として個性が強い前監督と選手の間に立たされてきた。黒子に徹するのはお手の物。選手を売り出すことで盛り上げていく青写真を描く。
 「負けず嫌いだし、これと思ったことはコツコツ努力し、成し遂げるタイプ」との自己分析。現役時代は俊足巧打のスイッチヒッターだった。両打ちに転向したのがプロ2年目。左打ち習得のため、私生活からはしも左手で使うほど徹底した。「僕は無名で入ってきた選手。練習は人の倍ぐらい必要だった。でも、それがなければ今はなかった」
 「いいものは人にあげていた」という焼酎を最近、たしなむようになった。孤独でもある監督業のストレスを覚悟し「お酒で発散すると飲み過ぎてしまう。何か方法を考えないと」。家族は夫人と2女。宮崎県出身。49歳。

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2009年10月12日のニュース