井口 メジャー初のサヨナラ弾

[ 2008年4月28日 06:00 ]

ダイヤモンドバックス戦の13回、サヨナラ本塁打を放ちチームメートの祝福を受けるパドレスの井口

 【パドレス8―7ダイヤモンドバックス】パドレスの井口は本塁手前でヘルメットを空高く放り投げた。7―7で迎えた延長13回1死。カウント2―3から、ダ軍ペティトの真ん中高めの直球を左翼席に運んだ。移籍1号がメジャー自身初のサヨナラ弾。ナインにもみくちゃにされた背番号10は「勝ちに飢えていたので、いいきっかけになればいい」と声を弾ませた。

 チームは5連敗中。負ければ首位ダ軍とのゲーム差が9・5に広がる試合で演じた新天地での初の大仕事だった。ここ10日間で3度目の延長戦。17日のロッキーズ戦は22回、23日のジャイアンツ戦は13回の激闘をいずれも競り負けた。この試合も7回以降は無安打に抑えられていただけに、値千金の一発となった。
 井口自身も苦しんでいた。開幕2番でスタートしたが、極度のスランプに陥り、自己ワーストの32打席連続無安打を記録。打率は2割前半まで落ち込み、打順も下位に下がった。それでも最近は打撃感覚を取り戻しつつあった。「詰まり気味だったけど、うまく回転できたので伸びた。修正している部分が間違っていなかった」。遊びに来ている両親が観戦した中、約2週間ぶりとなる複数安打もマークした。
 03年7月の松井(ヤンキース)以来、日本人2人目のサヨナラ弾。メジャー3度目のサヨナラ打も松井と並んで最多だ。「勝つと負けるでは大きな違い」と井口。地元ファンの大歓声が延長戦の疲れを吹き飛ばしてくれた。

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2008年4月28日のニュース