西武が5連勝 楽天は3連敗

[ 2008年4月6日 16:20 ]

 【西4―3楽】西武が逃げ切って5連勝。ブラゼルの6号ソロなどで前半までに4点をリード。9回に1点差まで詰め寄られたが、抑えのグラマンが辛うじてしのいだ。9回途中まで3失点のキニーが2勝目。楽天は3連敗で貯金がなくなった。

 ≪グラマン守ってキニー2勝目≫リードはたったの1点だ。グラマンが9回1死二、三塁と一打逆転の大ピンチをしのぎ切ると、渡辺監督の顔にやっと安堵の白い歯がのぞいた。
 楽天3連戦はいずれも2点差以内で決着。粘りの5連勝で、昨年5月3日以来の単独首位に立った。それには「まだどうってことない」と涼しい顔の渡辺監督。それより「手に汗握る展開でベンチも一つになる。大きな勝ちだ」と、しぶとく接戦を制したチームの一丸ムードを収穫に挙げた。
 立役者はキニーだ。直球は140キロほどだが、打者の手元で微妙に変化する球で凡打の山を築く。8回まで2安打無四球で無失点。完封目前の9回に乱れたが「チームの良い流れに乗っていけた」と野手に感謝した。米国では、ボンズ(前ジャイアンツ)に660本目の本塁打を献上した投手として知られる程度の存在だが、日本ではお立ち台の決めぜりふ「オーキニー」でファンの心をがっちりつかんでいる。
 キニーは2勝目で、3勝の石井一と合わせて新戦力でチーム9勝のうち5勝を挙げた計算になる。渡辺監督は「今は連敗する感じじゃない」と強気だ。単なる勢いではなく、地力がつき始めた感触を得ているのかもしれない。

 ≪G・G“持ち味”の勝負強さ≫西武のG・G・佐藤が2本の適時打を放ち、勝負強さを見せた。1回2死一、二塁から朝井の変化球を左翼に先制二塁打とすると、3回には高めの直球を右前にはじき返し、2打点目を挙げた。
 G・G・佐藤は「キニーがいいテンポだった。いい仕事ができた」と喜びを語る。開幕15試合で安打が出なかったのは1試合だけで、好調の波をしっかりと持続している。

 ≪楽天、またも一歩及ばず≫反撃は一歩及ばなかった。9回に2四死球と3連打で3点を返して1点差。さらに重盗を成功させ1死二、三塁と西武を追い詰めたが、山崎武と代打木村が凡退した。今季2度目の同一カード3連敗。この3戦とも9回に一打同点、一打逆転の好機をつくったが、あと1本が出なかった。野村監督は「勝負どころで読みが下手。その辺が今後の課題」と指摘した。

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2008年4月6日のニュース