アニキ「M2」弾でグライ攻略

[ 2008年4月6日 06:00 ]

<巨人・阪神>6回1死二塁、金本は2000本安打まであと2本と迫る2ランホームランを放つ

 【阪神3―1巨人】あと2本――。阪神の金本が“天敵”を攻略し、通算2000安打へのカウントダウンを進めた。1―0の6回1死二塁。グライシンガーの141キロ直球を完ぺきにとらえると、打球は弾丸ライナーで右中間席へ突き刺さった。400本塁打にもあと3と迫る3号2ラン。連夜のG倒を決定づけた。

 「オレも打てるとは思わんかったよ。正直、言って…」。昨季、ヤクルトに在籍した最多勝右腕には19打数3安打、打率・158と分が悪かった。第1打席が空振り三振で、第2打席も遊ゴロ。だが「前の打席でチェンジアップを狙って失敗したから」と、2球目チェンジアップを悠然と見送り、3球目の直球を仕留めた。昨秋の左ひざ手術明けで慎重に実戦調整を重ねていた今春オープン戦でもグライシンガーが先発登板した試合は志願して出場した。それだけ雪辱に燃えていた。
 「どんなボールを投げるかは去年から分かっていた。ボールは速いし、チェンジアップも低めに来たら打てん。(本塁打した球は)甘めやろう。唯一の1球やったな」
 今季最初の伝統の一戦を制した前夜は弟分の新井らと出掛けた。40歳になった3日から1日遅れの“誕生日会”。だが、2000安打はほとんど話題に上らなかったという。個人の記録よりも目の前の1勝がうれしい。チームは再び単独首位に立った。確かな自信を全身で感じつつ、手綱は緩めない。残り2本。6日にも達成の瞬間はやって来る。

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2008年4月6日のニュース