【高野進の目】サニブラウン 今後の鍵は決勝までどれだけ余力残せるか

[ 2017年6月26日 08:30 ]

陸上日本選手権最終日 男子200m ( 2017年6月24日    大阪・ヤンマースタジアム長居 )

<陸上日本選手権>100mに続き200mも優勝し2冠を達成したサニブラウンは、花束を手に2冠ポーズ
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 サニブラウンは立派としか言いようがない。100メートルに比べて最後の直線はもがいているように見えたが、今大会5レース目で思った以上に体にダメージはあったはず。そんな状況の中で2冠を達成できたのは適性があるという証拠だ。200メートルの方が世界大会ファイナルの道は近い。

 ストライドが大きく、ダイナミックな走りが後半の抜群の加速を呼び、これまでは200メートルを得意としていたが、今大会で100メートルも通用する力があることが証明された。今後はウサイン・ボルトのように両種目で結果を残すという世界のトップランナーがやっている枠に彼も入ってほしい。

 そのためには今大会のように全てのレースを全力で走っていてはいけない。最後の1本で勝負するためにどれだけ余力を残せるかどうか。今後は世界大会の決勝を見据え、予選、準決勝とラウンドを踏んでいくかを考えて、世界の強者相手に楽しみながら挑んでほしい。 (男子400メートル日本記録保持者、92年バルセロナ五輪8位、東海大体育学部教授)

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2017年6月26日のニュース