【砂村光信の目】サントリーの勝因 敵陣でのボールキープがPGの差に

[ 2017年1月30日 08:04 ]

日本選手権決勝   サントリー15―10パナソニック ( 2017年1月29日    秩父宮 )

<日本選手権決勝、サントリー・パナソニック>後半、ボールをカットするサントリー・松島(右)
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 ハイレベルな試合になれば互いのディフェンスが素晴らしく、プラン通りの攻撃ができない可能性は高まる。そんな試合の「我慢比べ」で、サントリーに分があったように感じた。

 サントリーは攻撃の「次の一手」を、早めに徹底できた。つまり、マイボールをキープし敵陣で試合を進めることだ。ペナルティー(PK)の数はサントリーの8に対して、パナソニックは9。だが、敵陣でPGのチャンスに結びついた数はサントリーの6に対してパナソニックが2だった。ロースコアの試合で、この差は大きかった。試合が途切れると瞬時に選手同士が集まり、コミュニケーションを図り、戦略を徹底する場面もパナソニックに比べ多かった印象だ。

 パナソニックの強みである両WTBにボールを持たせないよう、外から内へとスペースを絞っていくディフェンスが機能したようにサントリーはチームに「規律」を徹底することで、リーグ9位だった昨季から一気に頂点へと返り咲いた。トップリーグの他チームにも刺激になったと思う。 (元U―23日本代表監督)

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2017年1月30日のニュース