フェデラー7年ぶり頂点!宿敵ナダルとの激闘制し史上2位“高齢”王者

[ 2017年1月30日 05:30 ]

全豪オープンテニス第14日目 男子シングルス決勝   フェデラー(スイス)6―4、3―6、6―1、3―6、6―3ナダル(スペイン) ( 2017年1月29日    オーストラリア・メルボルン )

全豪を制したフェデラー。優勝は7年ぶり(AP)
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 男子シングルス決勝で、第17シードのロジャー・フェデラー(35=スイス)が宿命のライバルとの死闘を制した。第9シードのラファエル・ナダル(30=スペイン)を6―4、3―6、6―1、3―6、6―3で破り、7年ぶり5度目の大会制覇。4大大会では12年ウィンブルドン以来となる通算18勝目を挙げた。左膝のケガから半年ぶりの復帰戦で頂点に上り詰め、優勝賞金370万オーストラリアドル(約3億2150万円)を獲得した。

 2本目のマッチポイント、ナダルの要求したチャレンジは失敗に終わった。少し味気ない幕切れにも優勝の喜びに違いなどなかった。フェデラーは「自然と感情があふれ出してきた」と子供のように跳びはねて大きな叫び声を上げた。

 世界1位のA・マリーと同2位のジョコビッチが早々と敗退する波乱の中、決勝で実現した黄金カードだった。フェデラーはベースラインから一歩も引かずにボールを処理し、ナダルにプレッシャーをかけ続けた。2セットずつを分け合って迎えた最終セット。直前にメディカルタイムアウトを取ったフェデラーは、第1ゲームをブレークされた。しかし「自分を信じてファイトし続けた。最後に最高のプレーができた」と第6ゲームで追いつき、第8ゲームを続けざまにブレークした。「テニスは厳しいスポーツ。引き分けはない。でももし引き分けがあるなら、今夜はラファと幸せを分かち合いたい」。3時間38分の激闘を乗り越えて、表彰式ではライバルへの感謝も口にした。

 昨年の大会後に左膝を痛めて手術を受け、一度は復帰したが、再び戦線を離れた。半年ぶりの復帰戦で見事なV字曲線を描いて復活優勝。レジェンドには出来過ぎたシナリオもよく似合う。トロフィーを掲げた瞳を潤ませて、フェデラーが新たな伝説をつくった。

 ▼高齢王者史上2位 男子ツアーを統括するATPによると、35歳174日で5度目の優勝を果たしたフェデラーは、プロ選手の出場を解禁した1968年のオープン化以降の4大大会で72年に37歳62日で全豪の頂点に立ったケン・ローズウォール(オーストラリア)に次ぐ高齢王者となった。

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