錦織、集中力で16強!2度の雨天中断も何のストレート勝ち

[ 2016年7月3日 05:30 ]

ベネトーを下して3回戦進出を決めた錦織(AP)

ウィンブルドン選手権第6日 錦織7―5、6―3、7―5クズネツォフ

(7月2日 英ロンドン・オールイングランド・クラブ)
 男子シングルス3回戦で、第5シードで世界ランク6位の錦織圭(26=日清食品)は42位のアンドレイ・クズネツォフ(25=ロシア)を破り、2年ぶり2度目の4回戦進出を決めた。また、同3回戦で3連覇を狙ったノバク・ジョコビッチ(29=セルビア)がサム・クエリー(28=米国)に敗れ、4大大会4連勝中だった同選手の4大大会の連勝が30で止まった。

 ここ一番の高い集中力で、2度の雨天中断を強いられた一戦をストレートで制した。最後は相手のリターンが頭上を通過すると、右手で力強い握り拳。「やりにくかった。久しぶりに(コートに)入ったり出たりの繰り返しで集中力を保つのが大変だった」と振り返りながら、世界6位の実力を結果で示した。

 第1セットは83%という高いファーストサーブの確率を発揮した。第7ゲームで先にブレークされたが、直後にブレークバック。6―5とリードして迎えた相手サーブの第12ゲームは、30―30から正確なストロークで2ポイントを連取。第2セットを6―3で奪って勢いに乗ったが、ここで予報よりも早い水入りとなった。

 約2時間後に再開された第3セットは0―3とリードを奪われたが、ここで2度目の雨天中断。2度目の再開直後から真骨頂を見せた。第4ゲームをキープすると、続く第5ゲームは攻撃的なストロークで相手をほんろうしてブレーク。「0―3からのスタートで逆転できたのはうれしい。今日はストロークも安定した」と話したように、スライスやネットプレーを織り交ぜた戦術で、「芝が得意そうなテニスをする。フォアもバックもフラットで打ってこれる」と警戒していた相手に主導権を渡さなかった。

 左脇腹痛が完治しないまま臨んでいる今大会は、当初6月29日に予定されていた2回戦が雨で翌30日に順延。中2日空いたことで患部の回復を助けた。1日に予定されていたこの試合も、結局1日順延されて休養日が与えられた。「(前日は午後)8時まで待機していた。休めたのは大きいが、雨が多くて大変」と吐露するが、条件は相手も同じ。連戦にならなかった好影響は大きかった。

 2年ぶりの16強入りを決め、最低目標に掲げる8強へあと1勝。14年全米オープン決勝で敗れたチリッチ(クロアチア)との4回戦へ向け「次は強敵ですけど頑張ります」と力強く話した。

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2016年7月3日のニュース