稀勢の里“伝説の稽古場”故二子山親方の定位置にドッカリ

[ 2016年7月3日 05:30 ]

先代師匠から訓示を受けた場所で取材対応する稀勢の里

 大相撲の名古屋場所(10日初日、愛知県体育館)で綱獲りに臨む大関・稀勢の里(30=田子ノ浦部屋)が2日、場所前初の出稽古を“伝説の稽古場”で行った。

 所属する二所ノ関一門の連合稽古が名古屋市天白区の二所ノ関部屋で開始。同じ一門の大関・琴奨菊、一門外から参加した横綱・日馬富士の2人と計14番取って8勝6敗と勝ち越し「良かったと思う。だいぶ(下半身が)安定してきた」と手応えを口にした。

 稽古が行われた寺院「仏地院(ぶっちいん)」は現在は二所ノ関部屋の宿舎だが、過去には「土俵の鬼」と呼ばれた故二子山親方(元横綱・初代若乃花)が率いた旧二子山部屋が使用。2横綱(2代目若乃花、隆の里)2大関(初代貴ノ花、若嶋津)が成長を遂げた場所であり、稀勢の里の先代師匠である隆の里も30歳だった83年名古屋場所で綱獲りに成功した。

 この場所を「パワースポット」と表現する稀勢の里も3日に30歳となる。稽古後は故二子山親方の“定位置”だったという寺院の玄関階段に腰掛け「顔(身分相応)じゃないですけど座らせてもらいました」と20代最後の日に存分にパワーを吸い取っていた。

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2016年7月3日のニュース