沙保里「主将でも金」澤さん、北島さんら1000人集結壮行会

[ 2016年7月3日 05:30 ]

<吉田沙保里壮行会>高田延彦(左)と吉田秀彦に持ち上げられ入場する吉田沙保里

リオ五輪 吉田沙保里 壮行会

 リオデジャネイロ五輪の日本選手団主将に決まったレスリング女子53キロ級代表の吉田沙保里(33=フリー)を送り出す超豪華壮行会が2日、都内のホテルで行われた。澤穂希さんや北島康介さんら吉田と親交のあるスポーツ選手に加え、アントニオ猪木氏や石田純一ら各界の著名人1096人が出席。大勢の応援を肌で感じた吉田は、五輪女子初の4連覇とともに、主将は金メダルを獲れないというジンクスを吹き飛ばすことも誓った。

 にぎやかなことが好きな吉田らしいお祭り騒ぎだった。入場からして規格外。主役の“霊長類最強女子”は吉田秀彦氏、高田延彦と2人の大男に担がれて登場。アントニオ猪木氏が「元気があれば夢も目標も手に入る!」と乾杯の音頭を取り、澤穂希さんや山本昌さんらが激励のメッセージを送った。

 選手団の公式ユニホームに身を包んだ吉田は「東京で1人で壮行会をするのは初めて。こんなに応援していただいて、うれしくて感動している。4連覇しないといけないと思った」と壇上で覚悟を示した。並の選手ならプレッシャーに感じてしまいそうな豪華さ。吉田は「逆に力になった。4連覇しないといけないと思った」と闘志をかき立てられた様子だった。

 今年1月に所属を離れてフリーの立場になった。今回のイベントは日本レスリング協会と協力関係にある格闘技イベント「RIZIN」のスタッフが運営をサポート。スポーツ界、芸能界に幅広い人脈を持つ吉田だからこそ実現できたイベントでもある。

 これまでと違う立場で臨む今回は、日本選手団主将の呪縛を背負う。夏季五輪の主将は、92年バルセロナ大会の柔道の古賀稔彦(金メダル)を最後に、有力選手が相次いでメダルを逃している。打診があった際には「少しは迷った」というが、不吉なデータについて「わたしがジンクスをなくしたい。主将でも絶対に金を獲って、東京五輪やこれからの(主将を務める)選手につなげたい」と頼もしく語った。

 そのための準備として開会式への出席は見送ることも明かした。「開会式に出ると向こうでの調整が大変になる。しっかり練習できないと体力もすぐ落ちてしまう」。吉田の出番は終盤の大会14日目(8月18日)。開会式に出ると現地で長期間過ごすことになる。旗手を務めた前回ロンドン五輪も同じ日程で、最終調整の難しさを実感した。

 慣れた日本の環境で準備を整え、他の女子代表とともに8月10日に現地に出発予定。「日本選手団のいい見本として引っ張っていきたい」と金メダル奪取こそが最大の務めであることも理解している。

 ◇主な出席者 澤穂希(元サッカー女子日本代表)、北島康介(競泳五輪金メダリスト)、野村忠宏(柔道五輪金メダリスト)、山本昌(元プロ野球選手)、具志堅用高(元プロボクサー)、小谷実可子(シンクロ五輪メダリスト)、田中理恵(元体操五輪代表)、武田美保(シンクロ五輪メダリスト)、室伏由佳(元陸上五輪代表)、潮田玲子(元バドミントン五輪代表)、小椋久美子(元バドミントン五輪代表)、岡崎朋美(スピードスケート五輪メダリスト)、原江里菜(プロゴルファー)、有村智恵(プロゴルファー)、アントニオ猪木(参議院議員、元プロレスラー)、吉田秀彦(元柔道五輪金メダリスト)、高田延彦(元格闘家)、フィリップ・トルシエ(元サッカー日本代表監督)、石田純一(俳優)、岩城滉一(俳優)、千葉真一(俳優)、徳光和夫(フリーアナウンサー)、SHELLY(タレント)、とんねるず・木梨憲武(お笑い芸人)、ペナルティ・ヒデ(お笑い芸人)、猫ひろし(お笑い芸人)=順不同、敬称略=

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