優勝諦めん!稀勢、2敗死守 苦手の碧山に完勝「いい感じ」

[ 2016年3月26日 05:30 ]

<春場所13日目>立ち合いで左を差して一気に寄る稀勢の里(左)

大相撲春場所13日目

(3月25日 エディオンアリーナ大阪)
 大関・稀勢の里が意地を見せた。負ければ優勝争いから脱落する大事な一番は14年以降5勝6敗の平幕・碧山戦。右で張って素早く左四つに組んで攻めた。突き放されて苦戦することが多かった相手に対し、得意の型に持ち込んで完勝。トップ白鵬との1差を守った。

 白鵬、日馬富士に連敗して迎えたこの日の朝稽古。前日までは立ち合いの確認に時間を割いたが、じっくり四股を踏んだ。「基本に戻ってやるだけですから」。自力優勝はなくなったものの、気持ちを切らすことはなかった。

 藤島審判長(元大関・武双山)は「きょう負けると今後の相撲人生に響く、自信をなくす一番だった。踏ん張って勝ったのであすも期待できる」と称賛。取りこぼしが多いのが課題だが、今場所は13年夏場所以来の横綱・大関戦以外負けなし。稀勢の里は「いい感じでやれました」と手応えをつかんでいる。

 白鵬が崩れれば、優勝のチャンスはある。「自分がどこまでやれるか。あと2日集中してやりたい」。自分を信じて土俵に上がるだけだ。 

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