帝京大 寿司好き留学生マクカラン 指揮官絶賛「いずれ日本代表」

[ 2015年6月7日 19:48 ]

ラグビーの関東大学春季大会の早大戦で、2トライを挙げた帝京大No.8のブロディ・マクカラン

 ラグビーの関東大学春季大会は7日、3試合が行われ、Aグループの帝京大は早大に73-12で大勝し、勝ち点を24に伸ばした。チーム計11トライ中、1年生の2選手が計6トライと大活躍。中でも公式戦初トライを含む2トライを挙げたニュージーランドからの留学生、No.8ブロディ・マクカラン(1年)を、岩出雅之監督(57)も高く評価した。

 多くの留学生選手を指導してきたからこそ、その言葉には重みと現実味が帯びていた。 後半27分に退くまで2トライを挙げ、体を張り続けたマクカランに、岩出監督は「ハートが良くて、頭もいい。何よりディフェンスに行く。いずれフランカーで日本代表になれる」と高く評価した。

 1メートル91、98キロの体格はまだまだ成長途上だが、他大学を含めて多くの留学生選手に見られる独りよがりのプレーは一切ない。7-0のまま膠着していた前半16分にディフェンス網を突破して公式戦初トライを奪うと、後半2分にも密集へ献身的に働きかけ、インゴールに飛び込んで2トライ目。「トライはチームのサポートがあってのもの。僕はそこにいただけ」と、コメントも何とも謙虚だ。

 母国のハミルトン・ボーイズ高を卒業後、働きながらクラブでラグビーを続けていたところ、帝京大のグレグ・スミス・コーチから留学の誘いを受けた。昨年夏に来日し、菅平合宿に2週間参加。ラグビーの能力に加えて練習姿勢も岩出監督に合格点をもらい、今年4月に帝京大に入学した。一大学生として授業を受ける傍ら、語学の授業も受けており、メキメキと語学力も付けている。「最初は食べ物に苦労したけど、今はもう大丈夫。寿司が好き」と日本での生活も順調だ。

 日本代表フランカーのツイ・ヘンドリック(サントリー)を筆頭として、多くの留学生選手を育ててきた岩出監督も「人柄は一番いい」と評価する。試合中の規律や練習姿勢が成長度を左右するからこそ、指揮官が重視する部分だ。マクカランも「卒業後も日本に残るつもり。日本代表にもなりたい」と意欲。ラグビーの本場からやってきた21歳の好漢が、日本でその才能を開花させようとしている。

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2015年6月7日のニュース