猪瀬都知事 東京五輪招致最終プレゼン リハは「80点」

[ 2013年9月5日 06:00 ]

20年夏季五輪招致プレゼンテーションの公式リハーサルを終え会場を出る猪瀬都知事(中央)

 2020年夏季五輪招致を目指す東京は3日、ブエノスアイレスで開かれる7日の国際オリンピック委員会(IOC)総会での招致プレゼンテーションに向け、本番会場で約4時間の公式リハーサルを実施した。東京都の猪瀬直樹知事は順調な仕上がりを強調。高円宮妃久子さまや安倍晋三首相も出席する最終プレゼンはあと1回のリハーサルを残し、いよいよ本番を迎える。

 最終プレゼンテーションの本番、そして開催地決定まで残り4日で行われた初の公式リハーサル。リハーサル会場を後にする参加者の表情は熱を帯びていた。招致委員会の竹田恒和理事長は「流れを確認できた。4時間だったけど、あっという間に感じた」と手応えを口にした。

 猪瀬都知事も自信の口ぶりだ。「順調な仕上がりだと思う。点数をつけるなら80点ぐらい。80点でも合格点だが、最後の詰めをやろうと思っている」。プレゼン参加者が個々人で練習してきた成果を、この日初めて通し稽古で合わせた。本番会場の間取りや席配置も確認。IOC委員の席からはどう見えるのか。立ち位置がスクリーンの映像の邪魔にはならないか。さまざまな点をチェックしながら、4時間のリハーサルは終了した。

 猪瀬都知事は「3月以降はほとんどメンバーが変わっていない。チームワークは非常にいい」と結束を強調する。フェンシング五輪銀メダリストの太田雄貴も「会場が素晴らしくて緊張したけど、初日としてはいいと思う。同じメンバーで何回もやってきたことが大きい」と語った。3月の評価委員会来日、5月のIOC理事会、7月の開催計画説明会と経験を積んできたメンバーがそろう。パラリンピック陸上の佐藤真海も「緊張したけど楽しかった」と笑顔だった。

 さらなる上積みも期待できる。最終プレゼンには安倍首相が出席し、国の全面的な支援を約束する。総会には出席予定のなかった高円宮妃久子さまも当初の予定を覆し、プレゼンの前に東京の持ち時間の中でスピーチをされることが決まった。猪瀬知事は「妃殿下も震災復興のお礼をスポーツを通じて伝えたいとお考えでしょうね」と出席を感謝した。7月の開催計画説明会では、マドリードがフェリペ皇太子の登壇によって評価を上げた。日本も皇族の出席が後押しとなることは間違いない。招致委員会が掲げてきた“オールジャパン”。望み通りの態勢は整いつつある。

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