笠りつ子狙って逆転V 合同合宿したダルに報告したい!

[ 2012年4月2日 06:00 ]

優勝した笠りつ子はトロフィーを抱えて笑顔をみせる

女子ゴルフツアー ヤマハ・レディース葛城最終日

(4月1日 静岡・葛城GC山名コース=6587ヤード、パー72)
 笠りつ子(24=京セラドキュメントソリューションズ)が、逆転で昨年のニトリ・レディース以来の通算2勝目を挙げた。4打差の7位で出た最終日は、強風の中でショットがさえ6バーディー、2ボギーの68をマークし通算3アンダーで2位に2打差をつける会心のプレーを見せた。3打差の首位で出た服部真夕(24=LIXIL)は、74と崩れ2位に終わった。第2ラウンドが雨で中止されたため賞金ランクは75%の加算額となる。
【最終R成績】

 狙って勝てたことが何よりの成長の証だった。姉貴分と慕う古閑が一昨年、最後に勝った大会をターゲットにしていた笠が、4打差を逆転し願いをかなえた。「この試合で本当に優勝したいと思っていた。まさか勝つとは…。ビックリです」

 父でキャディーの清也さんが「ショットはずっといい」と話していたように、前戦3位の調子を持続していた。強風の中でもチャンスを量産。圧巻は上がり4ホール。15番で1メートルにつけバーディーを奪うと、16番で残り170ヤードから5Iで1メートルに寄せ、これを沈めて首位の服部に並んだ。最終18番では3メートルを沈めるバーディーで何度もガッツポーズを見せた。

 「2勝目は2、3年かかるかもしれないし、1勝で終わるかもしれないと思っていた。すぐ(勝てた)という感じです」。古閑がツアーから引退し、寂しさを感じながらも「諦めはついている」と精神的に独り立ち。優勝決定後、クラフト・ナビスコ選手権のテレビリポーターとして米国に滞在中の先輩に連絡し、喜びを分かち合った。

 もう1人、優勝を報告したい人がいる。大リーグ・レンジャーズのダルビッシュ投手だ。昨年に続き今年も1月に古閑らと一緒に宮崎で合宿をした仲だが、自身の開幕前に送ったメールの返事が来ず「私の写真付きで送ったんですけど」と苦笑い。慣れない環境に身を置く右腕の心中を察し、連絡を控えていたが、堂々と電話ができる理由ができた。

 これで今季の獲得賞金額は2089万円となり、李知姫を抑えて賞金ランク首位に浮上。もちろん初めてのことだ。「謙虚に上を目指します」。次の大きな目標は古閑が手にした女王の座だ。

 ◆笠 りつ子(りゅう・りつこ)1987年(昭62)11月4日、熊本県出身の24歳。父が坂田塾でコーチを務めていたことから9歳でゴルフを始めた。東海大二高1年の03年九州女子アマ優勝。06年にプロテスト合格。10年に賞金ランク37位で初のシードを獲得し、昨年ニトリ・レディースでツアー初優勝。1メートル60、58キロ。血液型AB。

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