遼くん 逆転で今大会初勝利「ホッとしました」

[ 2011年11月20日 06:00 ]

<プレジデンツカップ3日目>第1ラウンド16番、バーディーパットを沈めて米国チームを逆転、エルス(右)と喜び合う石川遼

プレジデンツ・カップ第3日

(11月19日 ビクトリア州メルボルン ロイヤル・メルボルンゴルフクラブ=6998ヤード、パー71)
 2人が交互に打つフォアサムに出場した石川遼(20=パナソニック)が終盤のしびれるパットを3連続で沈め、逆転で今大会初勝利を挙げた。3日連続ペアとなったアーニー・エルス(42=南アフリカ)の不調をカバーし、昨年の米賞金王・マット・クーチャー(33)、米3勝のビル・ハース(29)組を1アップで破った。フォアボールはメンバーから外れて静養に充てた。3日目が終わり、米国選抜が13-9で世界選抜とのリードを広げた。

 初勝利もさることながら、石川が3日目にしてようやく“らしい”プレーを見せた。勝負どころで強さを見せ、オーストラリアの観衆を大いに沸かせた。

 「ホッとしました。いいマッチだったと思います。しびれましたね。他の国の方にこれだけ応援してもらえるとは思いませんでした」

 最後は20歳のショータイムだった。離されては追いつく展開で迎えた16番、1メートル強の急な下りのパットを沈めてパーを死守。米国ペアのボギーでこの試合初めてのリードを奪うと、17番で興奮は最高潮に達した。相手は“OKバーディー”だったが、4メートルをねじ込むバーディーでやり返し、大歓声を一身に受けた。18番では外せば引き分けとなる1メートル強を沈め、1差を守り切った。昨年の米賞金王クーチャーの組を破っただけに、価値ある初勝利となった。

 エルスとペアを組みながら2連敗したことに責任を感じていた。世界63勝の実績を汚すわけにはいかないからだ。連日のパートナーに指名され、惜しみないアドバイスを受けた恩義もある。「エルスと組むからには勝たないといけない」。その思いをようやく結果で示した。雨の影響もあって精彩を欠いたエルスをトータルでカバー。石川の活躍に“ビッグ・イージー”も「彼には素晴らしい未来が待っている。彼と組めて本当に楽しかった」と目を細めた。

 午後のフォアボールはメンバーから外れ、静養に努めた。「やるつもりでしたけど、勝った後に休むのは気分がいい」。最終日は、ワトソンとのシングルス。ようやくショットが戻ってきた石川は、エルスの教えに自らの技術をミックスさせ、逆転勝利に一役買う。

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2011年11月20日のニュース