米初V見えた!急浮上3位 美香「トップ狙える」

[ 2011年8月22日 06:00 ]

セーフウェー・クラシック第2日

(8月20日 オレゴン州ノースプレーンズ パンプキンリッジGC=6512ヤード、パー71)
 米ツアー初優勝へ宮里美香(21=NTTぷらら)が急浮上した。26位から出て5バーディー、1ボギーの67とスコアを伸ばし、通算3アンダーで首位と5打差の3位につけた。昨年覇者の宮里藍(26=サントリー)は74と伸ばせず通算2オーバーの25位、上田桃子(25=フリー)は通算7オーバーの69位に後退した。野村敏京(18=フリー)は通算8オーバーで予選落ちした。昨季の米ツアー賞金女王・崔羅蓮(23=韓国)が通算8アンダーに伸ばし単独首位を守った。

 午前中の風のない絶好のコンディションで宮里美が猛チャージを見せた。2番でバーディーを先行させると、6番でボギーを叩いたものの、8番では5メートルのバーディーパットをねじ込んだ。後半に入るとさらに勢いは加速。13番は残り135ヤードを8Iで1メートルにつけるなどショットがさえ、3バーディーを奪って優勝争いに加わった。

 「きのうはショットが良くなかったけど、きょうは良くなって自分本来のゴルフができていたと思うし、パッティングがイメージ通りだった」。第2日では全体で2番目の好スコアとなる67に満足げな表情を見せた。

 この日は上位浮上の予感があった。全英女子オープン後から試合のなかった2週間を利用して日本に一時帰国し、米国に戻ったのは15日。時差の影響などから前日までは体が硬かったが、トレーナーにマッサージをしてもらったところ「凄くいい感じに戻ってきた」と復調。自身も「体が起きている感じがする」と切れが戻っているのを感じていた。

 体調的には厳しくなった一時帰国だが、それ以上に得たものは大きかった。震災後初めて被災地を訪れたが、宮城県名取市の子供たちと触れあい、元気に頑張る姿を見て「米国で勝って1日も早く明るいニュースを届けよう」と思いを新たにした。また、甲子園で高校野球も観戦。「最後まで何が起こるか分からない。みんなの一生懸命な姿を見てパワーをもらえた」と勝利だけにまっすぐに向かう姿勢に刺激を受けた。

 首位とは5打差ながら3位の好位置。今季はメジャー4大会のうち3大会でトップ10に入るなど安定しており「こういう位置にいるのも慣れてきた」と気負いも重圧もない。「自分がアグレッシブにいけたらトップも狙えると思う。そこらへんのマインドコントロールをしっかりやりたい」。念願の米ツアー初優勝へ、残り18ホールの道のりをしっかりと見据えた。

続きを表示

2011年8月22日のニュース