美香、首位突破!メジャー初制覇へ“激アツ”チャージ

[ 2011年7月11日 06:00 ]

第2ラウンド、18番でパーパットを決めガッツポーズする宮里美香

USLPGAツアー第66回全米女子オープン第3日

(7月9日 米コロラド州コロラドスプリングズ ブロードモアGCイーストC=7047ヤード、パー71)
 日没で持ち越しとなった第2ラウンドが行われ、宮里美香(21=NTTぷらら)が単独トップに立った。3番から3連続バーディーを奪うなど、5バーディー、1ボギーの67。今大会ベストスコアで通算5アンダーにスコアを伸ばした。宮里藍(26=サントリー)も4バーディー、1ボギーの68と追いすがり、1打差の2位につけた。引き続き始まった第3ラウンドは雷雨のために日没サスペンデッド。決勝ラウンドは組み替えがなくなり、2人の宮里が36ホール同組で優勝を争う。

 首位でホールアウトした宮里美香に、海外ではお決まりの質問が飛んだ。「藍と間違われることはあるか?2人は親戚なのか?」。美香はいつものことと笑いながら首を振った。

 「いいえ。みんな姉妹だと思っているけど、違います。でも、藍先輩のおかげで自分のことも覚えてもらえるので、それはそれでうれしい」。ダブル宮里でワンツーを独占。米ツアー6勝の藍に対し、未勝利の美香は知名度では劣る。しかし、第2ラウンドは先輩より大きな存在感を示した。

 3番パー5で初バーディーを奪うと、4、5番でいずれも2メートルのチャンスを沈め、3連続バーディーで首位に躍り出た。9、10番でも連続バーディー。「正直4アンダーが出ると思ってなかったのでびっくりしてます」と美香自身も驚いたビッグチャージだった。

 ラフのきついコースを攻略するにはフェアウエーキープが鉄則。第2ラウンドはフェアウエーを外したのは1ホールだけで、2ラウンド合計でも85・7%と高い数字だ。1Wは1カ月前から、昨年の日本女子オープンを制した時のものに戻した。おかげで力強い弾道と安定感も戻ってきている。

 その日本女子オープンでも、難コースをかいくぐって2位に6打差の圧勝劇を見せた。「アグレッシブなゴルフが自分のスタイル」と言うように、はまった時の爆発力は厳しいセッティングをものともしない。ツアー初優勝は日本のメジャー大会。今度は米ツアー初優勝を海外メジャーで飾るかもしれない。

 悪天候による順延が続き、決勝は時間短縮のために組み替えなしで36ホールを回る。同じ沖縄出身で子供の頃からよく知る藍と、メジャータイトルを懸けた同組対決。「日本勢でメジャーの最終組を回れるのは夢のよう。藍先輩と一緒なので、いい戦いができると思う。楽しく戦いたい」と“宮里決戦”に思いをはせた。

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2011年7月11日のニュース