遼くん12位浮上!“吉兆”6差で大逆転狙う!

[ 2011年5月1日 06:00 ]

<中日クラウンズ>9番、ファンの子供にゴルフボールをプレゼントする石川遼

男子ゴルフツアー中日クラウンズ第3日

(4月30日 愛知県愛知郡東郷町・名古屋ゴルフ倶楽部和合コース=6545ヤード、パー70)
 昨年優勝の石川遼(19=パナソニック)が5バーディー、2ボギーの67で回って通算3アンダーに伸ばし、24位から12位に浮上した。前日に課題を残したバンカーショットがさえ、最終日を首位と6打差で迎えるのは世界最少スコア「58」を出した昨年と同じ状況。再び大逆転を狙う。68で回ったブレンダン・ジョーンズ(36=オーストラリア)が通算9アンダーで首位に浮上した。
【第3R】

 思い切りの良さが、最終日に望みをつなぐ一打を生んだ。16番パー4。1オンを視野に入れた林越しの第1打がバンカーにつかまり、力の加減が難しい42ヤードの距離が残った。グリーン手前には別のバンカーがあり、ピンはエッジから5ヤード。寄せるには落とす地点が限られていた。

 「狙いはキャリーで37ヤード。奥も手前のバンカーもダメと考えたら打てない。37ヤードを打つには“この振り幅で、ヘッドをここに入れる”ということだけを考えた」

 集中力を高めたショットは、狙い通りの狭いエリアに落ちてピンそば1メートルに。これを沈めてバーディーを奪った。前日はバンカーに入れたホールで3ボギーを叩き、ラウンド後に重点的に練習した。この日は1、2番でもバンカーから寄せてバーディー。練習の成果を見せて通算3アンダーに伸ばした。

 成果はもう一つあった。パターはシャフトがヘッドの根元にある「L字型」から、ヘッドの真ん中にある「センターシャフト型」に替えた。先週から「フェースが左を向く」という傾向が出ていたために向きを確認しやすい「センター型」を使用したが、27パットで一定の手応えをつかみ、最終日も同じものを使うことに決めた。

 スイングも「手応えは90%を超える」と上昇気配を感じ取っている。首位と6打差は「58」を出した昨年の最終日と全く同じ状況だ。「目の前の一球に集中するという、あのスコアを出した時と同じことをするだけです」。世界最少スコアの再現は「もう出ないと思っているうちの一人」と言うものの、もちろん逆転は狙っている。幾多の奇跡を起こしてきた石川が、再び大勝負に打って出る。

続きを表示

この記事のフォト

2011年5月1日のニュース