涙の佐渡ケ嶽親方「本当につらい」 恵那司は引退届提出

[ 2011年4月2日 17:53 ]

 八百長に関与したとして日本相撲協会から厳罰処分を受けた力士とその師匠は、臨時理事会から一夜明けた2日もショックを隠せなかった。

 千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋では、引退勧告を受けた琴春日が稽古場で軽く汗を流したという。師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「なかなか寝付けなかった」と疲労の色をにじませた。

 同部屋では昨夏の野球賭博問題でも元大関琴光喜が解雇された。わずか9カ月の間に2人の関取が力士生命を断たれるという事実に、同親方は「先代から預かった弟子なので、本当につらい…」と涙ながらに語った。

 白乃波、山本山、境沢の3人に引退勧告の処分が下った東京都大田区の尾上部屋では、師匠の尾上親方(元小結浜ノ嶋)が取材に応じ「いきなり処分を言われて、何とも言えない」と困惑気味。理事会後は3人と話していないそうで「一人一人が協会を支えている。大事にしないといけない」と切実な思いを訴えた。

 さいたま市の入間川部屋では、八百長の仲介役で2年の出場停止を言い渡された恵那司が「親方に出していただいたみたいです」と話し、引退届を相撲協会に提出したことを明らかにした。今後は「お世話になっている方に謝罪したい」と神妙な表情で話した。

 一方、引退勧告を不服として相撲協会を提訴することを明言していた同部屋の将司は「きのうと(考えは)一緒です」と断言。早速、弁護士に相談する意向も示した。

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2011年4月2日のニュース