揺れる大相撲の門たたく 第2新弟子検査9人受検

[ 2011年2月15日 18:41 ]

 八百長問題で中止となった3月の大相撲春場所での初土俵を目指していた力士の卵たちが15日、東京・両国国技館で第2新弟子検査(身長167センチ、体重67キロ以上)を受検し、9人中8人が通過した。

 前代未聞の不祥事に揺れる最中だけに受検者数の減少が懸念されたが、昨年の同時期よりも1人上回った。日本相撲協会の放駒理事長(元大関魁傑)は「志を持って相撲界で頑張ろうということ。技量も社会的常識も身に付けて頑張ってほしい」とエールを送った。

 新弟子たちの表情に迷いはない。矢野祐児選手(15)=静岡県出身、東関部屋=は「相撲に八百長は絶対にない。勝負にお金を賭けるなんて、あるはずがない。デビューはいつでもいいので、必死に稽古を積むだけです」と気丈に話した。

 3部屋から勧誘されたという玉木良選手(15)=佐賀県出身、伊勢ノ海部屋=は「入門を悩むことはなかった。一生懸命やるだけ」と言い切る。

 長谷山正典選手(18)=東京都出身、春日野部屋=は、部屋付きの竹縄親方(元幕内春日錦)が八百長問題の渦中にいることから、検査後は部屋関係者にガードされて無言だった。

 体力テストで惜しくも不合格となった佐藤佑哉選手(15)=岩手県出身=の師匠、玉ノ井親方(元大関栃東)は「こういう時期にあえて入門してくれたのだから、合格させてやりたかった」と胸中を思いやっていた。

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2011年2月15日のニュース