元琴光喜恐喝未遂で懲役4年求刑

[ 2011年2月15日 10:25 ]

 大相撲の野球賭博事件で、元大関琴光喜から口止め料名目で現金を脅し取ろうとしたなどとして、恐喝未遂などの罪に問われた指定暴力団山口組系組幹部安田善彦被告(46)の公判が15日、東京地裁(登石郁朗裁判長)であり、検察側は懲役4年を求刑した。弁護側が刑を軽くするよう求めて結審。判決は28日。

 事件の捜査で警視庁が押収した現役十両力士らの携帯電話のメールを解析し、八百長問題が発覚した。

 検察側は論告で「現役力士を場所中に呼び出して意思と行動の自由を侵害した。弱みにつけ込んだ卑劣な犯行」と指摘。弁護側は最終弁論で元力士古市満朝被告(38)=分離公判中=が主犯だとして「安田被告は協力者にすぎない」と訴えた。

 論告によると、安田被告は、古市被告、別の組幹部万谷里弘被告(37)=同=と共謀し2010年3月、床山を通じて呼び出した元琴光喜本人に「『賭博をやっていることをばらされたくなかったら1億円出せ』と暴力団員が言っている」と迫り、現金を脅し取ろうとした。

 また、古市被告と共謀し09年12月、胴元役の阿武松部屋の元幕下山本俊作容疑者(35)=賭博開帳図利ほう助容疑で逮捕=から300万円を脅し取ったとしている。

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2011年2月15日のニュース