16歳・高1琴乃が猛女にまじり5位発進

[ 2008年10月3日 06:00 ]

アマでただ1人1アンダーでラウンドし、5位タイにつけた香妻琴乃

 女子ゴルフツアーの日本女子オープン第1日は2日、新潟県新発田市の紫雲ゴルフ倶楽部(6484ヤード、パー72)で行われ、さくらの妹分だった16歳のアマチュア、香妻琴乃=こうづま・ことの=(宮崎・日章学園高1年)が1アンダーの71で回り、首位に3打差の5位と好発進した。横峯さくらの父・良郎氏がつくった鹿児島・鹿屋市のゴルフ練習場「めだかクラブ」出身。難コースに各選手が苦しむ中、8人しかいないアンダーパーに名を連ねた。上田桃子(22=ソニー)は1オーバーの12位、宮里藍(23=サントリー)は2オーバーの20位につけた。

【第1R成績


 ツアー2戦目の「こっちゃん」が、メジャーの大舞台で「さくら姉ちゃん」を上回った。まだ表情にあどけなさが残る16歳の香妻は「我慢するゴルフが目標だった。バーディーを狙わずにパーを取ることに集中してました」と予想以上のスコアに自分でも驚いていた。
 ゴルフを始めたのは3歳から。父・尚樹さん(44)がめだかクラブでコーチを務めた時期があり、中3の冬に宮崎に引っ越すまで鹿児島・鹿屋市の同クラブで横峯の背中を見て練習に励んだ。横峯とは「さくら姉ちゃん」「こっちゃん」と呼び合う仲だ。
 身長1メートル55、50キロと小柄で、プロに交じると普通の女子高生。だが、以前は横峯のような超オーバースイングだったのをコンパクトに直した1Wの平均飛距離は240ヤード。スイングを安定させるため、いすに座って打つ練習など“横峯流トレ”は今も続けており、同組の古閑を何度もオーバードライブした。
 この日は得意のアイアンショットが不安定で、何度もグリーンを外した。「4、5回しかパーオンしてないのに全部アプローチとパターに救われました」。大会前、高校の練習で使う宮崎レイクサイドGCで重点練習。ラフが深い今大会を想定し、一部のラフを伸ばしてもらった成果が安定した寄せにつながった。
 5オーバーの59位と出遅れた横峯も「1アンダーはすごい。小さい時は一緒に練習してました」と感心した。ツアー初出場だった8月のNEC軽井沢72では雰囲気にのまれ、最下位で予選落ち。それが「今回は落ち着いて自分のプレーに集中できた」と古閑、李知姫とのペアリングにも動じなかった。キャディーを務める弟の陣一朗くん(14)とのコンビも「きょうはけんかしなかった」と好調。まずは予選通過が「こっちゃん」の目標だ。

 ◆香妻 琴乃(こうづま・ことの)1992年(平4)4月17日、鹿児島県鹿屋市生まれ。鹿屋東中3年の1月に宮崎に引っ越して日章学園中に編入。昨年の鹿児島県ジュニア、今年の九州ジュニアなどで優勝。今年6月の日本女子アマでは予選36ホールの大会最少スコアとなる通算9アンダーでメダリストを獲得し、ベスト16に入った。ベストスコアは70。目標のプロは横峯さくら。

続きを表示

2008年10月3日のニュース