快テンポと投げやりと…法廷の朝青龍

[ 2008年10月3日 18:47 ]

東京地裁での証言の後、両国国技館で記者の取材を受ける朝青龍

 「全くのうそ」「いつでも真剣勝負」。サッカー騒動など土俵外の言動でも物議を醸してきた横綱朝青龍は、法廷で明確に疑惑を否定した。三日、東京地裁で口頭弁論があった週刊現代の八百長疑惑記事をめぐる名誉棄損訴訟。傍聴席には照れたような笑みを見せる一方、「稽古不足では」との質問に、むきになって反論する場面もあった。

 秋場所を途中休場した朝青龍関はこの日、まげを結い“正装”の紋付き羽織はかま姿。うそを付かないとの宣誓後「よろしくお願いします」と述べ、通常の一人掛けのいすと異なり、特別に用意された長いすに座った。
 日本相撲協会側の弁護士が、記事で指摘された各取組の八百長疑惑などを尋ねると「ありません」「うそです」と、短い言葉でテンポよく回答。
 しかし被告側から、八百長の具体的内容や仲介者とされる人物らについて尋ねる質問が続くと、「知らない」「分からない」と、投げやりとも取れる返事を連発。「十分なけいこをしていると思うか」と尋ねられると、不快そうに「なぜ、あなたに答えないといけないのか」と語気を強めた。
 朝青龍関は約50分の尋問を終えると、カーテンで後部座席を覆った車で地裁を後に。カメラマンに取り囲まれ、数分間立ち往生した車中で、口を真一文字に結んだまま厳しい表情を浮かべた。

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2008年10月3日のニュース