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勇気のピッチ!エスコートキッズ、サムライブルーと手つなぎ入場

[ 2014年6月21日 05:55 ]

ギリシャ戦の試合前、日本代表選手とともに国歌斉唱するエスコートキッズ

W杯ブラジル大会1次リーグC組 日本0―0ギリシャ

 「エスコートキッズ」に選ばれた国内各地の小学生11人が、ギリシャ戦のピッチに日本代表選手と手をつないで入場した。

 キッズにとっても晴れの舞台。控えの通路では、本田圭佑が大久保嘉人に「とにかく前へ!それでもギリシャが崩れなかったら、長友(佑都)と2人で上がるから」と戦術確認する会話を聞き、緊張が高まった。

 キッズは憧れの選手に、積極的に話し掛けた。本田の手を握った東京都の藤代哲成くん(9)は「“頑張って”と伝えたら“オス!”と返してくれた。本田選手の手は温かかった」と興奮。「大久保選手には“昨年の(Jリーグ)得点王凄かった”と言ったら、“今年も獲るよ”だって」とうれしそうだった。

 宮城県の郷家隆晟(ごうけ・りゅうせい)くん(9)は長谷部主将に「東日本大震災の時は、被災地に試合に来てくれてありがとう」と伝えた。長谷部主将は郷家くんが被災地出身と知り、無言でうなずいた。郷家くんは「ずっと感謝していたので、お礼を言えて良かった」と喜んだ。京都府の門永雅怜さん(9)は「内田(篤人)選手は格好良く、優しかった。集中しようとしていて話せる雰囲気じゃなかったけど、ギリシャの国歌斉唱で肩に手をかけてくれた」と笑顔だった。

 試合をスタンドで観戦したキッズたちは、引き分けという結果に残念そうな表情。それでも世界中が注目するW杯のピッチで代表選手と過ごした余韻が、その落胆をかき消した。

 吉田麻也をエスコートした静岡県の小野寺茜さん(10)は、地元チームで男子に交じって吉田と同じセンターバックで奮闘中。「緊張で息が止まりそうだった。格好良かった。手を洗いたくない」と振り返った。

 将来の自分を、代表選手に重ねるキッズもいた。セネガル人の父と日本人の母を持つ神奈川県のジョップ・セリンサリウくん(10)は「有名な選手になって、このピッチにまた立ちたい」と大きな夢を描いた。

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