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本田「ただただ悔しい」「なんとか勝ち点3を取りたい」

[ 2014年6月21日 05:30 ]

ギリシャと引き分け、下を向いて引き揚げる本田、岡崎ら(AP)

W杯1次リーグC組 日本0―0ギリシャ

(6月19日 ナタル)
 ついに崖っ縁まで追い詰められた。常に強気で前向きな本田も、さすがに試合終了直後は天を見上げて目をつぶった。

 「ギリシャは引き分けで最後の直接対決(対コートジボワール戦)に勝てば自力で行けるので、引き分けで良いという考え方だった。それにはまってしまって打ち破れなかった」。日本も最終節で勝てば、ギリシャが勝った場合でも突破の可能性が残るが、冷静な状況分析もできないまま「最後まで諦めずにやりたい」と言葉を絞り出した。

 試合途中から10人となったギリシャ相手にチームはボール支配率68%を記録した。シュートも16本。自らも前半29分のFKなど大久保と並ぶ両チーム最多の4本を放ったが、不発に終わった。速攻を警戒する守備で粘り強く相手に食らいついたが、期待された攻撃で貢献は少なかった。動きは重く、切れ味鋭いパスは影を潜めた。「ただただ悔しいですね。攻撃面は改善された?そうですね。とはいえ結果が全て。勝ち点3が取れなかったことが何より悔しい」。ファン投票によるマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたが、笑顔はなかった。

 逆転負けを喫した14日のコートジボワール戦後、日本を「真面目なチーム」と称した。その日本人の良い面が、またも悪い場面で出た。1人少なくなって守りを固めた相手に正直なクロスを連発。「強いセンターバックの選手に対して競り勝つというのは難しい状況。違う形でゴールを破るということが欠けていた。何か一つアイデアが足りなかった」。自身も局面打開を期待された司令塔の役割を果たせず、本領発揮には程遠い。

 それでも、このままでは終われない。突破へ24日のコロンビアとの最終戦は勝利が絶対条件。「応援してくれているファンのためにも、なんとか勝ち点3を取りたい」。自らが引っ張ってきたチームの力を証明するため、本田が決意をにじませた。

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