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後手踏んだ日本 「次世代W杯」の反応鈍く

[ 2010年12月3日 09:48 ]

 単独開催を狙った日本は2回目の投票であえなく散った。「残念ながら負けました。結論は今までやってないところが強いということ」。日本招致委員会の小倉純二委員長は淡々と落選を受け入れるしかなかった。

 W杯中東初開催を掲げ、国を挙げて招致に乗り出したカタール。片や日本は招致トップの引き受け手が見つからずに招致委の立ち上げが遅れるなど、完全にライバルの後手を踏んだ。
 招致活動費は約9億5000万円。今回は実質的な活動期間が短かったとはいえ、日韓共催になった2002年大会の時には約89億円をかけていた。今回は国内開催候補地を募った際の自治体側の反応も、02年のときと比べて鈍かった。
 「02年に日本は韓国と共催したばかりで『トゥースーン(too soon)』という印象を崩せなかった」と小倉委員長は敗因を語った。最先端技術や、子どもの教育など「次世代W杯」で開催意義を訴えたが、劣勢をはね返すだけのアピールにはならなかった。
 現行ルールでは日本が次に立候補できるのは34年大会までない。小倉委員長も指摘するように、その時期には経済発展の著しい中国、インドなどが強力なライバルになるのは確実だ。
 日本は周到な準備をし、相当な戦略を練らなければ、今回と同じ失敗を繰り返すことになる。(共同)

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2010年12月3日のニュース