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サオリン 3度目の五輪でやっと流せた“喜びの涙”

[ 2012年8月12日 06:00 ]

<日本・韓国>アタックを決める木村

ロンドン五輪バレーボール 女子3位決定戦 日本3―0韓国

 エース・木村の瞳がみるみる潤んだ。コートに歓喜の涙がこぼれ落ちる。チームメート、スタッフの歓喜の輪の中で、木村が笑って、そして泣いた。「ホントに、ホントに良かったなと思います。今まで積み重ねてきたものが結果になった。メダルがあるのとないのとでは全然、違うので、絶対に勝ちたかった」。震える声でメダル獲得を喜んだ。

 この日はチーム2位タイの11得点にとどまったが、スコアに表れない存在感を見せつけた。第1セット1―0からの3連続得点、第2セット開始からの5連続得点はともに木村のサーブが起点。「サーブでしっかり崩せていた」と胸を張れば、守備でも奮闘した。第3セット終盤の競り合いでは、相手エースの金軟景の強烈なスパイクを好レシーブでリズムを呼び込んだ。

 高校3年で出場した04年アテネ五輪、チームでも若手だった08年北京五輪とは、立場が違った。真鍋ジャパン発足後、指揮官から絶対的なエースに任命された。「おまえが崩れたら終わりなんだ」。チームが苦しい時、セッターの竹下は決まって木村にボールを供給した。指揮官の言葉、司令塔からの信頼を受け止めて日本の大黒柱に成長した。

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