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“過保護”強化で世界に遅れを取った日本

[ 2008年8月20日 06:00 ]

 【北京五輪 バレーボール】女子は04年アテネ五輪と同じ5位入賞といえば聞こえはいいが、当時も今も順位決定戦がないため、準々決勝敗退にすぎない。16年ぶりに五輪に出場した男子にいたっては、史上初めて1勝もできずに散った。すべての試合を終え、女子の柳本監督は「確実に世界との差は縮まった」と言ったが、果たしてそうか。ここ数年、世界は確実に進歩し、日本は逆に停滞しているとしか思えない。

 問題点は明らかだ。高額のテレビ放映権料をあてにした国際連盟の思惑もあり、W杯や五輪最終予選など、日本開催の国際大会があまりにも多すぎる。ジャッジや組み合わせに恵まれ、大声援に後押しされる。過保護な状況でも格上に勝てない現実に目をつぶりながら、大一番で「メダルを目指す」というのは虫が良すぎる。真の修羅場を経験しないまま戦えるほど、五輪は甘くない。それは結果が証明している。

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2008年8月20日のニュース