365日 あの頃ヒット曲ランキング 8月

【1991年8月】SAY YES/“月9”のメガヒット チャゲアス初のミリオンセラー

[ 2011年8月5日 06:00 ]

「SAY YES」が大ヒットしたCHAGE&ASKA(00年撮影)
Photo By AP

 ★91年8月ランキング★
1 SAY YES/CHAGE&ASKA
2 どんなときも。/槇原敬之
3 格好悪いふられ方/大江千里
4 ネオ・ブラボー!!/サザンオールスターズ
5 さよならイエスタデイ/TUBE
6 BELIEVE IN LOVE/LINDBERG
7 あなたに会えてよかった/小泉今日子
8 ときめいて/西田ひかる
9 Rosa/中山美穂
10 情けねえ/とんねるず
注目無敵のOnly You/CoCo
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【SAY YES/CHAGE&ASKA】

 万年係長役の武田鉄矢が、全速力で走ってくるダンプカーの前に立ちふさがり、あの有名なセリフ「僕は死にましぇん」を浅野温子に向かって絶叫したのは、8月5日オンエアのフジテレビ系ドラマ「101回目のプロポーズ」第6楽章「婚約」でのラストシーンだった。

 いわゆる“月9”の主題歌がメガヒットへの近道になりつつあった時期にデビュー13年目のCHAGE&ASKAが歌った「SAY YES」は7月24日の発売から売れに売れ、オリコンチャート8月5日付で初登場1位になると、ドラマが終了して1カ月以上が過ぎた10月28日付まで13週連続トップをキープ。年内だけで282万枚をセールスした。10週以上の連続1位は、81年の寺尾聰「ルビーの指環」以来、10年ぶりの快挙だった。

 さえない中年男が高嶺の花の女性との結婚を夢見て奮闘するドラマの影響で曲が売れたのか、劇中で効果的に使われたチャゲアスの曲のインパクトが強くてドラマがヒットしたのか、見方はさまざまだったが、チャゲアスの人気は以前にも増して爆発的なものになったことは間違いなかった。
 初のシングルミリオンセラー、10月に出したアルバム「TREE」が松任谷由実の「天国のドア」を抜いて、歴代アルバム最高の216万枚を記録、コンサートツアーのチケットは即完売…向かうところ敵なしの勢いだったが、2人は全くスタイルを変えなかった。

 「俺たちは13年変わらずやってきた。数字ばかりが注目されるけど、それ自体にあまり意味はないと思っている」。

 「SAY…」は、ドラマのあらすじを聞き、ASKAが作詞、作曲を手掛けた。が、結末は聞かなかったため、当初最終回で主人公の2人は別れる設定にしていたフジテレビ側は、出来上がった曲がハッピーエンドになっているため、難色を示したという。

 しかし、ASKAは会心の自信作と自負しており、書き直しは難しかったため、これを受け入れ主題歌に。脚本はドラマの途中まで別れのエンディングと考えていたが、視聴者から「あの2人を別れさせないで」という懇願が殺到。結果的にめでたしめでたしの終わり方となり、主題歌とマッチしたドラマとなった。

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