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【1986年8月】プルシアンブルーの肖像/いろいろあった玉置浩二 初の映画出演

[ 2011年8月6日 06:00 ]

86年3月、映画「プルシアンブルーの肖像」制作発表の際に笑顔を見せる玉置浩二
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 ★86年8月ランキング★
1 不思議な手品のように/新田恵利
2 スキップ・ビート/Kuwata Band
3 プルシアンブルーの肖像/安全地帯
4 お先に失礼/おニャン子クラブ
5 Super Chance/1986 OMEGA TRIBE
6 Help/本田美奈子
7 MERRY X’MAS IN SUMMER/Kuwata Band
8 JINGI・愛してもらいます/中山美穂
9 風のマドリガル/南野陽子
10 瞳に約束/渡辺美奈代
注目寝た子も起きる子守唄/とんねるず
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【プルシアンブルーの肖像/安全地帯】

 「来年は映画に出ます」。85年のコンサートツアー中、安全地帯のボーカル・玉置浩二は照れ笑いを浮かべながらも、ステージでそう宣言し続けてきた。しかもホラー映画。にわかに信じられなかったが、1年後の夏に現実となった。

 その主題歌が映画タイトルと同じ「プルシアンブルーの肖像」。映画公開(7月26日)に先立ち、7月1日にリリース。映画の内容もミステリアスだったが、その歌も幻想的なにおいが立ち込め、好きな女性を思うあまり、脅迫にも似た怖さがあった。レコード売り上げは22万枚。TBS「ザ・ベストテン」では4週連続2位止まり。1位にはなれなかったが、リスナーに詞といい、曲といい、強いインパクトを残すものとなった。

 映画は玉置が小学校時代のある事件がきっかけで失語症になった役で出演。顔が特殊メークによっておどろおどろしく変化。夏休みの映画館からは女性ファンの悲鳴がいたるところで上がった。

 観たファンが怖がってくれればくれるほど上機嫌な玉置。初日舞台あいさつでは「実は撮影は13日の金曜日にやったんですよ」と話し、さらに話題を提供した。

 映画撮影中、玉置は私生活で問題を抱えていた。前年に発覚した人気女優との不倫により、妻と離婚話が持ち上がり、それが4月に成立。しかし、玉置は口を開こうとせず、映画撮影中も芸能マスコミは彼を追い回していた。それがレコード発売前日になって、報道陣の前に立ち、一連の騒動について述べた。

 女優との今後については「いい感じで見詰め合っていけたらいい。また失敗しないよう冷静に」と玉置。離婚後、結婚も近いと思われていた2人だが、結局は一緒になることなかった。

 当時のワイドショーを賑わしたネタが、ホラー映画のゾンビではないが、“復活”したのが、09年2月。くだんの女優と結婚したと伝えられた。半年後には破局を迎え、今はタレントの青田典子と4度目の正式な結婚をした。83年、「ワインレッドの心」で世に出た頃と今との印象がこれだけ違う人も珍しい。

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