365日 あの頃ヒット曲ランキング 8月

【1975年8月】想い出まくら/男性経験豊富?憶測流れた小坂恭子 大人のオンナの曲

[ 2011年8月21日 06:00 ]

 ★75年8月ランキング★
1 心のこり/細川たかし
2 想い出まくら/小坂恭子
3 誘われてフラメンコ/郷ひろみ
4 夕立のあとで/野口五郎
5 ロマンス/岩崎宏美
6 シクラメンのかほり/布施明
7 やすらぎ/黒沢年男
8 十七の夏/桜田淳子
9 夏ひらく青春/山口百恵
10 港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ/ダウン・タウン・ブギウギ・バンド
注目面影/しまざき由理
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

 【想い出まくら/小坂恭子】

 ピアノのメロディーに乗って流れてきた、大人のオンナのけだるさがにじんだ曲は75年の夏場にヒットした。

 ヤマハのポプコン優勝者、宮崎県出身の小坂恭子が歌った「想い出まくら」は85万枚のセールスを記録し大ヒット。その歌詞の内容から、さまざまな憶測が流れた。

 愛した男を思い、彼氏のまねをしてタバコをふかしたり、酒を飲んだりする女性。「相当男を知っていないと書けない歌詞」と22歳の小坂にそんな視線が投げかけられた。歌詞は「タバコを吸うかわいい友人の女性がモデル。それに私の空想と、誰かそばにいつもいてほしいという女性の願望を詞にしただけ」と小坂。その願望は女性の共通項だったのか、男性よりも女性の方が店頭でレコードを手に取ったという。

 クラシックが好きな母親とロシア民謡が愛好する父親の間で、いつも音楽がある生活をしてきた。高校時代から歌っていたが、世話になっていた楽器店が本人に黙って歌声が入ったテープをヤマハに送ってしまい、これがきっかけでポプコンに出場。歌唱賞、グランプリを受賞しデビューとなった。

 「想い出まくら」は3枚目のシングル。当時テレビ嫌い、という報道をされていたが「事務所の方針であまり露出しないで売り出すということになっていた。本当はもっと出たかった」。続く曲もまずまず売れたが、その後1年休養することに。病気とも伝えられたが「事務所を辞めてレコード会社を変わる際に、1年間は活動しない」という契約だった。

 「想い出まくら」はカバー曲としても人気。元モーニング娘。の中澤裕子らも歌っており、昭和50年のヒット曲は、今でもしっかりと生きている。

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