24時間テレビ募金リレー第9走者は女子バスケ銀・林咲希 市民に尽くした父思い「引き継いでいけたら」

[ 2021年8月22日 17:01 ]

「24時間テレビ」募金リレーで第9走者を務めているバスケットボール女子東京五輪代表の林咲希
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 東京五輪バスケットボール女子で銀メダルを獲得した日本代表の林咲希(26=ENEOS)が、日本テレビ「24時間テレビ44」(21~22日)で、計10人(予定)のランナーがリレー形式で約100キロの距離を走る「復興への想いを繋ぐ 募金リレー」の第9走者として登場した。

 第8走者の元サッカー女子日本代表でタレントの丸山桂里奈(38)からバトンタッチした林は、「みんなに感謝して、たくさんの方々に笑顔を!!」と書かれたたすきをかけてスタート。序盤は笑顔で手を振る姿も見られた。

 亡き父の思いを背負って走る。17年、最愛の父・豊樹さんががんのため死去。林はちょうど日本代表の海外遠征中で、死に目には会えなかった。それでも、「父は『残って試合をやれ』と言ってくれると思ったので、自分は『最後まで試合をやらせて下さい』と言って」とすぐに帰国せず、チームに残ることを決断したという。

 父は福岡・糸島市役所の職員で、消防など災害の担当をしたこともあったという。「サイレンが鳴ったらすぐ火事の所に行かなければいけなくて、夜中でもお父さんを見送ったり。本当に一生懸命働く。すごい人だなと思いますね」。昼夜を問わず、人のために尽くした父に、林は敬意を表した。

 東京五輪では初の銀メダル獲得に大きく貢献。準々決勝のベルギー戦では、2点を追う残り16秒で逆転の3点シュートを決め、勝利の立役者となった。「このチームで勝ちたいという思いと、父の思いとか、自分の行動とか重なって、あのシュートにつながった。父に感謝したい」と思いを口にした。

 近年、福岡県は豪雨災害に見舞われることが多い。父の背中を見てきた影響か、林も「不安な気持ちを味わってる方がいると思うと、何か役に立てないかなと」と、リレー参加の意義を口にした。「父の偉大な姿とか行動とかは、自分が引き継いでいけたら。楽しんで走りたい」。父からの見えない“たすき”も担って走る。

 募金リレーは、福島県樽葉町にある東日本大震災からの復興の象徴「Jヴィレッジ」で開催。1日目には、第1走者でメインパーソナリティーの「King&Prince」岸優太(25)、第2走者の東京五輪で卓球混合ダブルスで金メダルを獲得した水谷隼(32=木下グループ)が登場。2日目には、第3走者のフィギュアスケート五輪金メダリストの荒川静香さん(39)、第4走者の東京五輪でレスリング女子金メダルの川井梨紗子(27=ジャパンビバレッジ)、川井友香子(23=同)姉妹、第5走者のラグビー元日本代表の五郎丸歩氏(35)、第6走者の元体操選手で2012年ロンドン五輪代表の田中理恵さん(34)、ボクシングの元世界王者・長谷川穂積氏(40)がそれぞれ10キロを走破した。

 募金リレーは10組の走者が登場し、10キロずつを担当。最終ランナーは名前を公表されておらず、「元ランナー」とだけ伝えられている。

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2021年8月22日のニュース