記者が見たガッキーの素顔 変わらない恋愛観「一度気になると、ずっと…」

[ 2021年5月20日 05:30 ]

新垣結衣&星野源 結婚

06年、映画デビュー時の新垣結衣

 ドラマの役柄そのままの展開に「これって番宣!?」と多くの人が目を疑った新垣結衣&星野源の電撃的な結婚発表。当代きっての人気者ガッキーはなぜ星野にひかれ、結婚を決意したのか。星野はなんでこんなにモテるのか。この仰天ニュースの最大の疑問にお答えします――。 

 「私、結婚したいんです。子供も欲しいので、今すぐ結婚したいくらいですよ」

 今から2年前。新垣が司会を務めたブルーリボン賞の授賞式終了後、楽屋裏で雑談した際、笑顔でそう語っていた。

 恋人は?と尋ねると「いませんよ。誰かとどうのというわけじゃなくて、30歳にもなりましたし、一度きりの人生なので、結婚して子供もつくってという、そういう普通の幸せをちゃんと経験したいんです」と素直な思いを明かした。その時は「誰かいい人いませんかね」と笑って言っていたが、彼女の人生観、結婚観からしても「逃げ恥」でとことん向き合った星野とのカップルは、既にこの頃から現実味を帯びていたように思う。

 「一度気になると、ずっと気になっちゃうんですよね」。初めて会った中学生の頃から、新垣の変わらない恋愛観がこれ。多才で噛(か)めば噛むほど味わい深い星野に、仕事を重ねるごとにひかれていったのは自然なことだった。

 星野に「そして生活はつづく」という著書がある。敬愛する不世出の落語家、桂枝雀さんの「気が寄る」という言葉に触れ、自身が自分のことを思いすぎる「気が寄りがち」な性格であること、その危うさから逃れるには「人を思う」ことが大切であることを説いていた。

 新垣にも「寄る」ところがある。14年前。新垣は主演映画「恋空」の舞台あいさつに登壇。客席に笑顔で手を振っていたが、実はこの直前、楽屋裏で神経性胃炎のような激しい腹痛に襲われ、病院に急行。それでも「お客さんにちゃんとお礼のあいさつをしたい」と激痛に耐えながら現場に戻ってきていた。

 当時この裏話は記事にはしなかったが、彼女の誠実さに胸打たれた記憶とともに、腹痛の原因が妊娠中絶など激しい設定の役柄に全身全霊で寄っていた新垣本人の性分にあったことを思い出した。

 細部まで確認しないと気が済まない仕事へのひたむきさ、生真面目、律義…。2人はよく似ている。芸能人なのに野心が見えず、浮ついていない。自分のために「人を思う」。星野がたどり着いた答えは、彼女にもきっと響いたに違いない。

 どんな奥さんになるのだろう。カバンなど誰かにプレゼントされた物はどんなに古くなっても、ずっと使い続けている人。そんな新垣の素顔が重なって見えてきた。(編集局次長兼文化社会部長・阿部 公輔)
 《不動の好感度上位タレント》新垣は、綾瀬はるか(36)と並び“好感度上位タレント”として不動の地位を築いている。ビデオリサーチ社が年に2回行っている「テレビタレントイメージ調査」では、17年2月に初めて2位となりトップ3入り。16年放送の「逃げるは恥だが役に立つ」の反響を受け、前回調査(16年8月)の9位から大きくジャンプアップした。勢いそのままに17年8月には綾瀬を抑えて初の1位に輝いた。その後は綾瀬と新垣のワンツー態勢が続くも、20年8月の調査で3年ぶりに1位に返り咲いた。

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