佐村河内氏の訴訟、初弁論 楽曲使用料請求、東京地裁

[ 2016年10月6日 13:05 ]

 耳が聞こえない作曲家として活動し、作曲家新垣隆氏による代作が2014年に発覚した佐村河内守氏が、日本音楽著作権協会(JASRAC)に楽曲の使用料約700万円の支払いを求めた訴訟の第1回口頭弁論が6日、東京地裁で開かれた。

 佐村河内氏側は、著作権は新垣氏から自身に移転したと主張。JASRACは「いつの時点で佐村河内氏が著作権を取得したのかが不明確だ」と述べ、争う姿勢を示した。佐村河内氏本人は出廷しなかった。

 JASRACは作曲家らから著作権の管理を委託され、テレビ放送やカラオケ店などでの楽曲の使用料を徴収、著作権者に分配している。

 JASRACは作曲者偽装問題が発覚した後の14年末、佐村河内氏から委託を受けた103曲について、「誰の作品で誰に著作権があるかが不明」として著作権管理契約を解除。それまでに使用者から徴収し、JASRACに留保していた使用料は佐村河内氏に支払っていない。

 一方、佐村河内氏側は、作曲には関与し、著作権は自身にあるとの確認書も新垣氏側との間で交わしたとしており、留保分の使用料支払いをJASRACに求めている。

 今後、新垣氏が出廷したり、訴訟に参加したりする可能性もある。

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2016年10月6日のニュース