「オールスター感謝祭」25年続いた理由 顔としてのプライドと伝統

[ 2016年10月6日 10:00 ]

「オールスター感謝祭」で司会を務める今田耕司(左)と島崎和歌子(C)TBS
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 10月8日の放送で25周年を迎えるTBS「オールスター感謝祭」(後6・30)。約200人の芸能人を一堂に集め、生放送で5時間超という大型番組はなぜここまで続いたのか。金原将公総合プロデューサーに聞いた。

 春の放送が終わるとすぐに秋へ向け準備を始める。というのも「あれだけの人数集めようとしたら半年前から準備しないと。驚くほどの人数と早さでお声がけを始めます」。自局で有名どころをごっそり抑えているだけに「他局からしたら邪魔な番組かも。200人近く抑えてるんじゃないよ、と。感謝祭の裏の番組はゲスト呼ぶの大変だろうなと思いますね」と話す。

 半年前から準備をする一方で、直前で内容が変わることも。「人を呼べるか呼べないかとか、当日の朝にイベントの出場者が変わったこともあります。今年の春に『山の神』の神野大地君に赤坂5丁目ミニマラソンで走ってもらったのもずっと交渉はしていたんですが、直前までどうなるかわからなかったですね」と振り返る。

 赤坂5丁目ミニマラソンも苦労が絶えないコーナーだという。「ウォーミングアップで何人か勝手に走りに行っちゃったことがあって。スタート時間近づいているのに『誰々がいない』と。スタッフが赤坂の街を走り回って探したこともありますね。そういう歴史があったので、ものすごい人数のスタッフで、芸能人がどこかへ行かないように見張っています」

 5時間超の生放送というハードな番組でありながら、「感謝祭」の伝統があるからこそ芸能人がオファーを受けるという側面もある。さらに制作陣だけでなくTBS局内の他部署も「感謝祭」を最優先し、地元・赤坂の住民や警察署の協力もあって成り立っている。

 「感謝祭」のプロデューサーを務めるようになって「白髪がすごい増えた」と苦笑する一方で、「24時間テレビが盛り上がっていると日テレさんが元気に見えるのと同じように、感謝祭がにぎやかだとTBSが元気に見えると思ってやっています」「新番組の顔見せというのはもちろん、番組どころか赤坂、TBS放送局を背負ってやっている。その分盛り上げなきゃいけない」とプライドをのぞかせた。

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2016年10月6日のニュース