高畑充希が見せた“おやじキラー”の資質 楽しみな「とと姉ちゃん」

[ 2015年9月7日 10:30 ]

「とと姉ちゃん」ヒロイン発表会見でガッツポーズを見せる高畑充希

 来年4月スタートのNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のヒロインに決まった女優の高畑充希。もともと演技力や歌唱力には定評があったが、会見を取材して印象的だったのは親しみやすい人柄としっかりした受け答え。記者の間からは「来年の紅白歌合戦の司会は彼女で決まり」と気の早い声まで上がった。

 ドラマで演じるのは、亡くなった父に代わって妹と母を支えるおやじのような主人公。「普段からおやじくさいと言われるので、おやじヒロインと聞いた時はビビッときました」とユーモラスにあいさつ。どこがおやじくさいのか聞かれると「好きな食べ物を聞かれた時に“お刺し身と日本酒”と答えたら言われた」

 金屏風を背負っての晴れ舞台でも、気負わず自然体。ヒロインの義妹役を演じた「ごちそうさん」(13年)との違いを「今回はお姉ちゃん風を吹かせる」。朝ドラ出演は「おじいちゃん、おばあちゃん孝行」。次々出てくる質問に、簡潔に分かりやすく答えた。

 そして会場を盛り上げたのは50代のおやじ記者とのやり取りだった。

 この記者はいつもユニークな質問で場を和ませ、出席者の意外な回答や人柄を引き出してくれるNHK担当の名物男。マイクを握ると「最初にタイトルを聞いた時はサッカーくじのtotoをするお姉ちゃんの話かと思った」と、おやじヒロインにお手本のような“おやじギャグ”。続けて「私のようなおじさんは朝ドラを見ない。おじさんを振り向かせるためにはどんなことが必要と思いますか?」と尋ねた。

 出演者にはちょっと答えにくい質問に思えたが、高畑は「家族内で話題になるような面白い作品にして、娘が“お父さん、見た方がいいよ”と言ってくれたら」と回答。そこで終わりかと思ったら、質問した記者に「どうして朝ドラ、見ないんですか?」と聞いた。

 思わぬ反撃に記者がしどろもどろになりながら「放送と通勤の時間帯がかぶるので」と応じると、高畑は「NHK―BSではちょっと早めに放送してるし、昼と夜にも再放送してるんですよ。それも難しいなら録画でもいいから見てください」とアピール。そして「それでも見ないなんて言わせないですよ~」といたずらっぽく笑った。記者を見ると、攻められているはずなのに嬉しそうに照れ笑いしていた。

 物怖じしない性格と会話力で「おやじキラー」の資質を垣間見せた高畑。今後、活躍の幅を大きく広げていく予感がした。

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2015年9月7日のニュース