“恩師”も今井雅之さん悼む「本当に素晴らしい仕事をした」

[ 2015年5月28日 15:25 ]

奈良橋陽子さん

 28日に大腸がんのため54歳の若さで死去した俳優・今井雅之さんの“恩師”でもあるプロデューサーで演出家の奈良橋陽子さん(67)は報道各社にFAX送付した文書で、その早すぎる死を悼んだ。

 奈良橋さんは、今井さんの出身母体である「東京英語劇学生連盟」の主宰で、今井さんが降板した舞台「THE WINDS OF GOD」の演出を今井さんに代って担当。秋に企画していた映画の監督も依頼されていた。

 「彼は最初から最後までガッツとパッションの男でした。普通の人の2倍生きたね、と私が言うと『3倍だよ』と答える。そんなユーモアのある人でした」と回顧。「一人で東京から大阪までマラソンしたり、冬の北海道を横断して命の危機にさらされたりと、とにかく激しく生きた人です。そんな彼だからこそ、大勢の方に愛されたのだと思います」と故人を偲んだ。

 「THE WINDS OF GOD」について「後世に残すべき作品です。本当に素晴らしい仕事をしたと思います」と絶賛。「どうぞゆっくり休んでください」と、ねぎらいの言葉とともに「これで沖縄の舞台には一緒に立てますね」とも…。「ずっと奇跡が起きてほしいと思っていましたが、これまでの彼の状態を思うと、この1カ月生きてこられたことがまさに奇跡だったと思います」と壮絶な闘病生活を思いやった。

 「東京公演が終わり、大阪・京都・神戸の公演の後、彼の病室で炭酸ドリンクで乾杯したのが彼との最後の想い出になりました」と明かし、「心よりご冥福をお祈り申し上げます」と結んでいる。

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2015年5月28日のニュース