佐々岡真司氏　2戦連続で阪神に大量失点の広島・森下　CSへ真っすぐの切れ取り戻すことが必要

セ・リーグ   広島3―9阪神 （ 2023年9月16日    マツダ ）

佐々岡真司氏
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　【佐々岡真司　視点】広島の先発・森下は真っすぐが良くなかったことに尽きる。初回、先頭の近本に初球の真っすぐを右前打されて余計に使いづらくなっていた。カーブ、スライダー、チェンジアップの割合が増えるが、軸となる真っすぐが少ないため、変化球を続けても阪神の各打者は体勢を崩されることやタイミングをずらされることもなかった。

　真っすぐで空振りやファウルをとってカウントを有利にしてから変化球…が本来のパターン。2試合続けて、しかも同じ阪神に大量失点したことになるがプレーオフでやり返すためにも真っすぐの切れを取り戻すことが必要だ。

　広島打線は7度目の対戦でも大竹を攻略することはできなかった。真っすぐを見せられてからのチェンジアップ、またはその逆で、いつもと同じように緩急にやられた。前回9日が7人、この日が5人と左打者を多く並べた。前回はセンターから逆方向を意識し、この日は引っ張って強い打球を打とうとする姿勢が見えた。

　チームでさまざまな対策を講じているが、崩すまでには至っていない。CSファーストSを突破すれば、ファイナルSでまた対戦する。何か違う狙いを見つける時間は、まだある。（スポニチ本紙評論家）