エンゼルス・大谷 今季終了か?11試合連続欠場後ロッカー整理…即手術も

[ 2023年9月17日 02:30 ]

エンゼルスの大谷
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 伝説のシーズンは終焉(しゅうえん)か――。右肘じん帯損傷で今季の登板は消滅していたエンゼルスの大谷翔平投手(29)が15日(日本時間16日)のタイガース戦を、右脇腹の炎症のため11試合連続で欠場。同戦の試合後に自身のロッカーを整理して、球場を後にした。球団は理由を非公表とし、16日(同17日)に説明することを発表。投手だけでなく、打者として今季の残り試合に出場しない可能性が高まった。 

 あまりにも突然の別れだった。フィル・ネビン監督の会見後。クラブハウスにある大谷のロッカーからはグラブ、バット、スパイク、帽子など野球道具一式がなくなっていた。ロッカー前には荷物が詰められた今夏の球宴仕様のロゴ入りボストンバッグが置かれ、練習用Tシャツなど数点はハンガーに掛かったまま。他の私物はほぼ片付けられていた。

 この日もギリギリまで出場の可能性を探った。バットを持参して球場入り。状態を判断するため、練習用Tシャツとユニホームのズボン姿で室内打撃ケージに向かった。スタメンが発表されたのは、通常より1時間ほど遅い、試合開始の2時間30分前。出場の可否を巡り、結論が遅れたことも予想される。

 試合はタイガースに2―11で敗れ、3連敗。地区優勝の完全消滅を意味するエリミネーションナンバーが「0」となった。地区優勝は9年連続で消滅。決断に影響を及ぼした可能性は否定できない。

 球場スタッフによれば、指揮官の会見直前に大谷はクラブハウスを離れたという。エ軍の球団広報の「16日(日本時間17日)に何らかの発表を行う予定」という釈然としない説明に対し、米紙の記者が「彼は野球界だけでなくスポーツ界のスーパースターだ」と問い詰める場面もあった。同僚のフィリップスは「彼はどこに行った?僕は分からない」と困惑の表情を浮かべた。

 8月23日の登板後に判明した右肘じん帯損傷のため、今季残り試合の登板は既に消滅。その後は打者出場を続けていたが4日の打撃練習で右脇腹を痛め、この日で19年9月以来4年ぶりの11試合連続欠場となっていた。

 シーズン終了後のようなロッカーの状態から、打者としても残り14試合の欠場を決断したもよう。右脇腹痛のみを考慮した可能性も残るが、ネズ・バレロ代理人は4日の会見で打者として24年の開幕に間に合わせる方向性であることを示唆していた。18年はシーズン終了翌日に、じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けており、今回も近日中に同様の手術を受ける可能性が高そうだ。

 今季終了後にFAとなり、オフは5億ドル(約739億円)を超える史上最高額の契約も噂される大谷の去就が最大の注目となる。エ軍の背番号17のユニホーム姿はこれで見納めとなるかもしれない。(柳原 直之)

 ≪今オフFA 総額739億円超か≫今季終了後にFAとなる大谷の去就は、オフのストーブリーグ最大の注目となる。右肘じん帯損傷の影響で24年の登板が不透明になり、地元メディアは「新契約から1億ドル(約148億円)を失った」と報じるが、それでも総額は史上最高額の5億ドル(約739億円)を超える見込み。二刀流起用や過去のリハビリの過程を知るエンゼルス残留や、高校時代から熱心に獲得を狙うドジャース、レッドソックスなどが移籍先候補に挙がる。

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